40代でIT分野への転職を検討しようにも、「未経験だと難しいのではないか」「どのような準備をすればわからない」と、次の一歩を踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
経済産業省の調査によると、IT人材は2030年に最大で約79万人が不足すると言われており、ITは需要が高まっている分野と言えます。
求人案件が多い分野のため、未経験であってもチャレンジする価値は充分にあります。
40代でIT分野に転職するためには、どのような準備が必要でしょうか?
IT分野に転職するポイントや注意点を踏まえ、未経験からでも挑戦しやすい職種や学習方法を押さえておくことが重要です。
この記事では、40代でIT分野への転職を検討する方のために、以下を紹介します。
- IT分野の転職の現状
- IT分野に転職するポイントと注意点
- IT分野未経験から40代でも転職しやすい職種
- IT分野未経験からスキルを身につける方法
記事の目次
IT分野の転職の現状
実際に、IT分野の転職市場はどのような状況なのでしょうか?
ここでは、IT分野の市場規模や求人数の現状を見ながら、40代の転職における現状を解説していきます。
注目が集まるIT分野
経済産業省の「情報サービス業の実数・伸び率データ」から情報サービス業の売上高推移を見ると、2011年から上昇し続け、2021年に大きく伸びているのがわかります。
近年では企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進により、さまざまな業界でITサービスが普及し、需要が高まっています。
大企業ではどんどんIT化が進み、中小企業でも取り組みが進んでいくでしょう。
IT化は、多くの業界で問題になっている人手不足を解消する手段の1つです。ITの導入によって業務を効率化し、少ない人手で収益性を改善できるため、今後もより普及が広がると考えられます。
IT分野は社会的なトレンドが追い風となって需要が高まり、注目を集めているのです。
伸びる求人数
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2018年の22万人のIT人材不足を基準に、将来の人材需給状況を試算しています。
試算では、2018年は22万人だったIT人材の不足が、2030年には最大で約79万人に達するという結果になりました。
今後ますますIT人材が求められるようになり、求人数も増加すると考えられます。
実際、IT業界での求人数は上昇傾向にあります。
業界の求人倍率は転職情報サイト「doda」による転職求人倍率レポートを見てみましょう。
このデータから、IT・通信業界の求人倍率が他の業界に比べて圧倒的に高いのがわかります。
求人倍率は「求職者に対する求人数の割合」です。
数字が高いほど求人数が多く、働き手が足りていない状況を示します。
よって、IT・通信業界はもっとも仕事を探しやすく、就職しやすい業界だと言えるでしょう。
IT分野は今後も人材不足が続く見込みであり、求人数も伸びると考えられます。
一方で難しい40代のIT分野への転職
IT分野は注目度が高まり、求人数も増加傾向にありますが、40代での転職は難しい側面もあると知っておきましょう。
そもそも40代の転職は他の年代に比べて厳しい現状があります。
厚生労働省の令和3年上半期雇用動向調査結果「転職入職者の状況」によると、40代の転職成功率は平均で3.9%です。
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | |
転職入職率 | 9.2% | 6.8% | 3.9% | 3.55% |
40代はスキルや経験を活かして同業界を目指す場合でも難しい状況の中、IT分野が未経験であれば、さらに難航すると考えられます。
また、IT分野は技術革新が早いため、次々に登場する新しいテクノロジーに対応していかなければなりません。
異業界からの転職になると、ベースとなる知識が多くないため、情報を素早くキャッチアップしていくのは難しいでしょう。
新しい業種に挑戦するのであれば、いままでとは別のスキルが必要になるため、積んできた経験は活かしづらくなります。
IT分野に転職する5つのポイント
厳しいとされる40代の転職では、活動をはじめる前の準備が大切です。
経験のない業界への転職を希望する場合は、事前に知識を入れておく必要があります。
ここでは、IT分野に挑戦するための5つのポイントを紹介していきます。
基礎となるITの知識を身につける
IT分野へ未経験で転職するためには、基礎となる業界知識を身につける必要があります。
身につけておきたい知識は下記の2つです。
- ITの業界構造や職種に関する基礎知識
- IT関係の専門用語やトレンド
基礎知識として「IT分野はどのように分類されているのか」「代表的な職種は何か」など、基本は必ず押さえておきましょう。
IT分野でよく耳にするIoT・AI・DXなどの専門用語やトレンドに関しても知っておきたい内容です。
すべて詳しく知る必要はありませんが、単語の意味がわからなければ業界内でのコミュニケーションが難しくなります。
知識不足によって意欲を疑われたり、恥ずかしい思いをしないためにも、基礎となるIT知識は身につけておきましょう。
職種に特化したスキルを身につける
IT分野は人材不足解消のために未経験者を受け入れる傾向がありますが、応募条件に専門スキルを求める案件は少なくありません。
希望する職種の応募条件に、必須とされるスキルや知識があるのであれば、事前に身につけておく必要があります。
代表的なスキルとして、プログラミング言語やデータベース言語などが挙げられます。
プログラミング言語
- Python
- JavaScript
- PHP
データベース言語
- SQL
独学での習得が難しい場合は、オンラインや通学制のスクールを活用して効率を上げるのも大切です。
仕事をしながら新しいスキルを習得するのは気力も労力も必要ですが、新しい分野で活躍する自分の姿を想い描きながらモチベーションを保ちましょう。
IT分野のトレンドを理解する
IT分野は技術革新が速く、他の業界にくらべてトレンドの移り変わりも激しいといえます。
しかし、業界のスピードについていくためには新しい情報に常にキャッチアップしなければなりません。
近年では下記のようなトレンドがあります。
- シェアリングエコノミー
- IoT
- DX(デジタルトランスフォーメーション)
- FinTech(フィンテック)
トレンドを理解することは、世の中のニーズを知ることでもあり、新しい商品やサービス開発にも役立ちます。
業界内でスムーズにコミュニケーションを取るためにも、IT分野のトレンドは事前に把握しておきましょう。
転職サイトや転職エージェントをフル活用する
IT分野へ未経験で転職を希望するのであれば、転職サイトや転職エージェントをフルに活用しましょう。
IT分野はスピード感があるため、情報の更新がはやく、求められる人材も変化していきます。
転職サイトや転職エージェントを利用すると、移り変わりの激しいIT分野であっても最新の求人動向を入手できます。
企業の状況も把握できると、「未経験で入りやすい企業だけれどブラックだった」というようなミスマッチを事前に防ぐことも可能です。
転職サイトや転職エージェントから得られる情報やサービスをフルに活用して、効率をあげましょう。
キャリアプランを明確にする
40代で新しいIT分野に転職するためには、キャリアプランを明確にしておくことが大切です。
- 何を目指し、どのように働きたいか
- 5年後・10年後にどうなっていたいか
過去を振り返り、現状を把握することで自己理解を深め、将来ありたい姿を固めましょう。
企業は、求職者がキャリアプランにどう取り組むのかという姿勢や仕事観を見ています。
未経験分野を希望する場合、「なぜ40代の今チャレンジするのか」「何に向かってどのように取り組むのか」について根拠をもって語る必要があります。
キャリアプランに対して計画的に行動しているとアピールできれば、企業側へポジティブな印象を与えられるでしょう。
IT分野へ転職する際の注意点
需要が高く、挑戦する価値のあるIT分野への転職ですが、注意点もあります。
ここでは、40代でIT分野へ転職するときに気を付けるべき3点について解説していきます。
これまでのキャリアが活かせない場合も多い
異業界からのIT分野への転職になると、培ってきた経験やスキルをそのまま活かせる機会は多くないでしょう。
新しい分野では、いままでとは別のスキルが必要になり、吸収するほうが多くなると考えられます。
キャリアを活かすよりも、IT分野に馴染むことや新しい知識を素直にインプットする柔軟性が大切になります。
未経験であってもいままでのキャリアがまったく活かせない場はありません。
問題解決やコミュニケーション能力といったポータブルスキルは、どの分野でも活かせます。
しかし、専門的なキャリアを活かすチャンスは多くないと認識しておきましょう。
給料や待遇が上がるとは限らない
IT分野では、スキルや実績が評価される成果主義が主流です。
採用時点で経験がなければ実力を証明できないため、給料や待遇は現職よりも下がる可能性が高くなります。
現職で役職がついていたとしても、未経験の転職では一般社員にとどまることも考えられます。
未経験分野への転職では、給料や待遇が下がる可能性も考慮しましょう。
年下と同じチームになる可能性がある
IT分野は全体の年齢が若く、20代や30代が多く活躍している世界です。
40代でIT分野に転職する場合、年下の社員と同じチームになることもあり得ます。
いままでの業界であれば、上司や先輩として年下の社員をリードできていましたが、未経験のIT分野では逆転することも考慮しておきましょう。
40代の転職では、そういった環境を受け入れる柔軟な考えが大切になります。
コミュニケーションにおいても、年下だからといってタメ口や命令口調を使っていては良好な関係が築けません。
年下の上司やチームメイトにも謙虚に対応できる姿勢が必要だと心がけておきましょう。
おすすめの転職サイト・転職エージェント
IT分野への転職は、業界に強い転職サイトや転職エージェントの活用がおすすめです。
ここでは、40代でIT分野が未経験でも活動に役立つ転職サイトや転職エージェントをご紹介します。
doda
dodaは、転職エージェント・転職サイト・ヘッドハンターや企業から直接声がかかるダイレクトスカウトの3つの機能を同時に利用できるのが特徴です。
IT分野専門ではないものの、専用サイトが設置されています。
求人検索は職種・プログラミング言語・アプリケーションフレームワーク・キーワード別に細かく分類され、使いやすい画面になっています。
書類添削や面接対策など、転職者満足度No.1を獲得するだけの手厚い支援を行ってくれるので、おすすめです。
レバテックキャリア
レバテックキャリアは、エンジニア実務経験者のキャリアアドバイザーが在籍しており、求職者をサポートしています。
IT分野の専門知識が豊富な転職エージェントなので、40代で未経験であっても希望に沿った求人案件を紹介してくれます。
求人の取り扱いは幅広く、約14,000件の公開求人(2022年4月時点)を保有しており、IT・Web業界特化の転職エージェントとしてはトップクラスです。
IT分野経験者のサポートが得られるエージェントとして活用できるでしょう。
リクルートキャリア
リクルートエージェントは、株式会社リクルートによって運営されている転職支援サービスです。
業界最大級の求人数を保有しているリクルートエージェントには、ITエンジニア向けの専門サービスが展開されており、豊富な案件にアプローチできます。
40代の未経験者でも応募できる求人に多く出会える可能性があり、有効に活用できます。
IT分野に強いキャリアアドバイザーが転職をサポートしてくれるのも強みです。
転職支援No.1を誇るサービスは、求職者に寄り添ったサポートをしてくれるので、未経験者にとって頼りになります。
転職の可能性の幅を広げるためにも利用をおすすめします。
マイナビ IT AGENT
マイナビITエージェントは、ITエンジニア専門の転職エージェントとして株式会社マイナビが運営しています。
ITエンジニアの求人が豊富なため、一人あたり15〜20件の紹介を受けられます。(公式サイトより)
幅広い求人情報を網羅しているので、大手企業に限らず、さまざまな案件を探したい場合に便利です。
40代でIT分野への転職であれば優良中小企業やベンチャーも視野に入れて選択肢を広げる必要もあるため、マイナビITエージェントの利用をおすすめします。
Geekly
Geekly(ギークリー)は、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。
IT分野への支援実績が9,000件以上あり、専門知識のあるキャリアカウンセラーが的確な提案をしてくれます。
キャリアカウンセラーが企業と求職者を適切にマッチングしてくれるため、ミスマッチが少ないのも高評価を得ています。
求人件数は多くないものの、未経験者の支援実績もあり、手厚いサポートを得られるのは大きなメリットです。
求人数が多い転職サイトやエージェントと併用しながらの利用すると効果的でしょう。
ビズリーチ
ビズリーチは、ヘッドハンティング型のハイクラス転職サービスです。
年収1,000万以上の求人が全体の3分の1以上で、マネジメントの経験や高い専門スキルが求められます。
そのため、ビズリーチはキャリアアップを目的に利用される転職サービスといえるでしょう。
希望する分野が未経験だったとしても、ヘッドハンターや企業の人事担当者の目に留まれば、声をかけてくることもあります。
自分では探せない案件に出会えることもあるので、ビズリーチの利用はおすすめです。
JAC Recruitment
JACリクルートメントは、ハイクラス・ミドルクラスに特化し、年収800万円以上の求人を中心に扱う転職エージェントです。
キャリアアドバイザーが企業と求職者の双方を担当するため、求職者の希望に沿った求人を紹介してくれます。
ハイクラスで高年収の求人が多いため、IT分野が未経験であっても、ポータブルスキルを評価されて好条件な転職を叶えられるかもしれません。
現職とできるだけ近い収入や待遇を求める場合におすすめな転職エージェントです。
40代IT未経験者から転職しやすいおすすめの職種
IT分野への転職というと、まずエンジニアが考えられますが、他の職種もたくさんあります。
ここでは、40代のIT未経験者でも転職しやすいおすすめの職種をご紹介します。
エンジニア系職種
40代でも転職しやすいエンジニア系の職種として、次の2つが挙げられます。
- マークアップエンジニア
- プログラマー
マークアップエンジニアはWebサイトの制作に関わる仕事で、ユーザーが気持ち良く使えるようにサイトを作るのが仕事です。
マークアップエンジニアは、初心者でも学びやすい「HTML」「CSS」「JavaScript」というプログラミング言語を身につければ、未経験でも転職しやすい職種です。
プログラマーは「Python」「Java」「PHP」などのプログラミング言語を用いて、プログラムを組んだり、システムやソフトウェアを作ります。
マークアップエンジニアはWeb制作がメインですが、プログラマーはWebだけでなく、さまざまなプログラム開発を行います。
プログラミング言語にはさまざまな種類がありますが、需要の有無を見極めましょう。
需要の高いプログラミング言語を習得できれば、40代の未経験者でも転職の可能性が高まります。
エンジニア以外の職種
エンジニア系のスキルがなくてもIT分野で活躍できる職種もあります。
いままでの経験を活かせるIT分野の職種として、次の2つが挙げられます。
- ITコンサルタント
- プロジェクトマネージャー
ITコンサルタントは、クライアントの経営課題に対して、ITに関連する部分のアドバイスやシステム導入を支援します。
ITエンジニアの中でも上位にある職種ですが、未経験であっても問題解決能力やコミュニケーション能力を認められて転職できる可能性があります。
ITコンサルタントには、IT分野以外の幅広い業務知識や対人折衝力が必要になるため、エンジニア以外のスキルが求められるのです。
そのため、異業界からの転職でも道が開かれている職種と言えます。
プロジェクトマネージャーは、システム開発などのプロジェクト全体を統括し、クオリティ・スケジュール・予算・成果物において、すべての責任をもつ仕事です。
プロジェクトマネージャーもITコンサルタントのように、エンジニアのスキル以外が求められます。
プロジェクトマネージャーは開発チームや社内外関係者を巻き込んで、プロジェクトを成功に導くための高いコミュニケーション能力が必要になるのです。
40代でマネジメントの経験がある場合は、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーのような職種を検討してみる価値があります。
未経験からITスキルを身につける方法
40代で未経験からIT分野に転職するのであれば、必要なスキルは身につけなければなりません。
ここでは、未経験からITスキルを身につける方法を解説していきます。
必要なスキルを逆算する
希望するIT分野の職種にはどのようなスキルが求められるかを知りましょう。
効率的に学習を進めて転職につなげるためには、必要なスキルの習得をゴールに設定し、逆算して計画的に取り組むことが大切です。
例えば、プログラマーのように20代や30代が求められるのではなく、インフラエンジニアのように年齢が上がっても続けやすい職種もあります。
インフラエンジニアには下記のような知識やスキルが必要になります。
- サーバーについて
- ネットワーク関連
- セキュリティについて
- インフラ設計
このように必要なスキルを洗い出し、それぞれをどの順番でいつまでに習得するかを明確にし、ステップ別にスケジュールを設定していきましょう。
IT分野の動向をニュースでチェックする
IT分野のニュースでチェックし、動向を把握しておきましょう。
- 最新技術やシステム
- 技術トレンド
- 代表的な企業の動き
これらを押さえておくことで、コミュニケーションの材料を蓄え、実務を担うときの問題解決方法の選択肢も広げられます。
IT分野ではスピーディーに情報をキャッチアップする必要があります。
IT分野の動向をニュースでチェックしておくことで、転職したときにスムーズに馴染んでいけるでしょう。
希望する職種に関する書籍を読む
希望する職種については、内容をしっかり把握する必要があります。
そのためには、専門の書籍を読むのがおすすめです。
例えば、プログラマーを希望するなら
- プログラミング言語の基本
- 論理的思考法や正確な伝達法
システムエンジニア(SE)を希望するなら
- SEの業務内容や心構え
- ITインフラ関係の知識
ほとんどの情報はインターネットでも調べられますが、信憑性や正確性が高いとも限らず、情報が断片的で欲しい内容しか得られません。
その点、書籍は発信源が明らかで信頼でき、一冊の中に情報が体系的にまとめられているため漏れがありません。
希望する職種について必要な知識は、情報が正確で信頼性の高い書籍から得るようにしましょう。
書籍やスクール、サイトでプログラミングを学ぶ
IT分野が未経験であってもプログラミングを学んでいれば、評価につながりやすくなります。
書籍をもとに独学でもいいですし、通学やオンラインスクールを利用してもよいでしょう。
書籍で学ぶ場合は、一冊を繰り返し何度も使うのがおすすめです。
大切な箇所をマークしたり、考えたことを書き込んだり、何度も見返したりすると、暗記しようと思わなくても自然に覚えられます。
独学では難しそうに感じますが、学んだことを自分で考えて実践するため、理解度は高くなります。
プログラミングスクールは、カリキュラムが体系的に組まれているので、効率よく学べるのがメリットです。
不明点がある場合も講師が教えてくれるので、問題につまずかずに学習を進められます。
スクールでは学習スケジュールや転職の相談にも対応してくれるので、スキル習得以外のサポートにも期待できます。
転職に頼らない|IT分野への転職を希望する人のキャリア自律
転職以外にIT分野で活躍する方法はないのでしょうか?
40代でIT分野へ転職を希望する人のキャリア自律について解説します。
キャリア自律とは
キャリア自律とは、企業に頼らず主体的に自分のキャリアを考え、自らキャリア開発を行うことです。
長らく日本ではキャリア形成は企業に委ねられていましたが、昨今は個人が自発的にキャリアを作り出すことが求められています。
会社員として働くだけでなく、自分でスキルアップやキャリアアップを切り開いていく必要があります。
その方法の一部として、
- 副業(復業)を始める
- 独立起業する
が挙げられます。
「人生100年時代」と言われ、定年70歳の時代になれば40代以降のキャリアについて考えなければなりません。
今後のライフスタイルの変化に合わせていつでも働き方を変えられるように、転職だけでなく、キャリア自律も考えましょう。
副業(複業)から始める
今の仕事を続けながらプログラミングなどのスキルを習得し、複業(副業)としてキャリアを形成するのも一つの方法です。
IT分野での複業(副業)がキャリア自律につながる理由は下記のとおりです。
- 習得したスキルをアウトプットできる
- IT分野でのネットワークが広がる
- プロフェッショナルとしての自信が育つ
学んだスキルを実践に移すことで、理解が深まり、自分を成長させられます。
ITエンジニアとしてWeb制作やシステム開発にかかわったり、Webディレクターやコンサルティングも可能です。
複業(副業)をとおしてIT分野のネットワークが広がり、自分で考えて実行していくことでプロとして自信をもてるようになります。
そうすることによって、転職に頼らなくてもIT分野での活躍の場が広がるのです。
独立する
IT分野で起業して自分でビジネスを展開していく方法もあります。
ITスキルが高くなくても、40代の豊富な経験があるからこそ可能なのです。
IT分野の基本的な知識を持っておく必要はありますが、コミュニケーション能力や問題解決力が発揮できる職種を選ぶとよいでしょう。
例として下記のような職種で独立が考えられます。
- ITコンサルタント
- プロジェクトマネージャー
- データサイエンティスト
ITの高い専門性よりもヒューマンスキルが求められるような職種であれば、IT分野が未経験でも参入しやすいと言えるでしょう。
おわりに
40代未経験者でIT分野への転職を検討する場合には、ポイントや注意点を踏まえ、未経験からでも挑戦しやすい職種や学習方法を押さえておくことが大切です。
新しい挑戦には不安がつきものですが、求人案件が多いIT分野は未経験であっても挑戦してみる価値は充分にあります。
IT分野の動向を把握し、基本的な知識やスキルを身につけましょう。
未経験者がIT分野へ転職するには、転職サイトや転職エージェントを活用するのも効率的です。
異業界へ転職するには、キャリアプランをしっかり練って、経験やスキルがなくても企業を納得させられるように論理的にアピールしなければなりません。
40代での新しいチャレンジだからこそ、入念に事前準備をして戦略的に進めましょう。