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知っておきたい最新の副業事情
副業とは本業以外に行う仕事のことです。 2018年に厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表。これまで多くの企業が就業規則などで副業を禁止していましたが、ガイドラインの発表により副業を解禁する企業が増えました。
会社員の間でも、「1つの企業で長く勤めるのではなく、多様な働き方を取り入れることでキャリアアップを目指していきたい」と考える人が増え、スキルアップの手段の1つとして副業を行う人が増加しています。
ここでは、なぜ副業人口が増加しているのかや、実際に副業を行う会社員の収入などについて詳しく解説していきます。
増え続ける副業人口
近年、副業を行う人が増加しています。
個人でスキルを身につけられ、本業以外の収入源を持つことができることから本業のほかに副業を始める人が多いようです。
ランサーズが行った、フリーランス・副業・複業ワーカーの実態の調査でも『フリーランス実態調査 2021』調査によると、日本のフリーランス人口は副業が解禁された2018年から2021年の間で500万人以上増加し、1,670万人になったことがわかりました。
特に、副業・複業ワーカーは「2020年に708万、2021年には812万人」まで増加しました。
理由として、新型コロナウイルスの蔓延により在宅勤務が広まり、移動時間が無くなったことで時間に余裕ができた人が副業を始めたことがあげられます。
このように、時間や場所にとらわれない多様な働き方が広まったことにより、今後も副業人口は増加していくと考えられています。
副業を行う理由|「収入を増やしたいから」が半数以上
労働政策審議会安全衛生分科会が約16万人に“副業を行っている理由に”ついてアンケートを取った結果、「収入を増やしたいから」と回答した割合が56.5%と最も高い結果になりました。
次に「1つの仕事だけでは収入が少なすぎて、生活自体ができないから」と回答した割合が39.7%と2番目に高い結果となっています。
他にも「自分で活躍できる場を広げたいから」「現在の仕事で必要な能力を活用・向上させるため」など、キャリアアップに関する回答があげられました。アンケートの結果から、収入に関する理由で副業を行う人が多い中、自身のスキルやキャリアの向上を目指し副業を行う人も多いことが伺えます。
副業の収入調査|月10万円以上が全体の約3割
転職サイトdodaが行ったインターネット調査によると、副業の収入で最も割合が多いのは月10万円以上で、34.4%でした。2番目に高いのが1万円台の18.6%、3番目が5万円台の13.3%という結果になりました。
10万円以上の高収入を得ている人の副業の内容は、株/FXが多いですが、ブログの販売やECサイトの運営のようなネットビジネスの活動により100万円以上の副業収入を得る人もいるようです。副業で高収入を目指す場合は、個人でビジネスを行うことで実現できる可能性があります。
起業とは|起業するのための2つの方法
近年、大学生のうちから起業する人や、会社から独立して起業する人も少なくありません。
2017年版の中小企業白書によると、男女ともにミドルキャリア世代(40〜50代)の起業が増えてきており、特に定年前後で起業したいという男性の割合が増えているようです。
ここでは、起業の定義や法人・個人事業主として起業する方法について説明していきます。
起業とは
起業とは「新しい事業を起こすこと」を指し、法人として事業を起こす場合と、個人事業主として事業を起こす場合に分けられます。
起業と類似したものとして開業という言葉があります。開業は事業を開くことを表すため、起業と意味は同じですが、個人事業主やショップ・店舗を開く際に使われることがほとんどです。個人が事業を始める際に税務署に提出する「開業届」に由来していると推測されます。
法人として起業する方法
法人として起業するためには、法令上定められた手続きが必要です。
法人として起業するための4つのステップ①定款(ていかん)の認証を受ける②法務局で登記する③税務署へ届出をする④社会保険の手続きをする |
法人として起業することのメリットとして、社会的信用が大きく節税の効果も大きいことがあげられます。また、個人事業主と比べて融資や株式割当などで資金調達が行いやすい点もメリットでしょう。
デメリットとしては、会社の設立や運営に時間や費用がかかることや、事務負担が大幅に増加することなどがあげられます。
個人事業主として起業する方法
個人事業主として起業するために最低限必要な手続きは、「税務署に開業届を提出する」ことです。
個人事業主として起業することのメリットは、法人と違い起業するための手続きが簡単であることです。また、事務負担も少なく、会計の処理が簡単な点もメリットと言えるでしょう。
デメリットとしては、法人のメリットと反対に信用度が低くなりやすいこと、資金調達が難しいことなどがあげられます。
法人で起業する場合でも、個人事業主で起業する場合でもそれぞれにメリット・デメリットがあるため、自分にとって、どちらがベストなのかを考えることが重要です。
副業として起業する3つのメリット
副業と起業について詳しく説明してきましたが、ここからは副業として起業を選択する3つのメリットを紹介します。
本業があることでリスクを抑制できる
副業として起業するメリットはリスクを抑制できることです。本業による固定収入で生活に必要な資金をしっかりと確保した上で、副業のビジネスを拡大できます。
金銭的なリスクをしっかりと抑えながら余裕を持った状態でビジネスに取り組めるのは、副業として起業することの最大のメリットだと言えるでしょう。
事業が失敗してしまっても本業で固定収入があれば、また別の事業にチャレンジできます。起業を通じて得た知識や経験、スキルを本業にも活かせるため、自身のさらなるスキルアップやキャリアアップにも繋がります。
起業についてのノウハウや知識が得られる
一度起業を経験すれば、起業に必要なスキルやノウハウ、知識を実践的に得られます。
仮にうまくいかなかった場合でも得られたノウハウは財産として残るため、次のチャレンジに活かせるかもしれません。
副業としての起業でリスクを抑えながらノウハウや知識を獲得すれば、本格的な起業へシフトする際もスムーズに進められるでしょう。
自分のペースで事業拡大を目指せる
副業として起業するメリットの一つとして、自分のペースで事業拡大を目指せるという点もあげられます。本業で、生活に必要な資金は本業で稼ぐことができていれば、無理に事業を拡大する必要はないからです。
心に余裕を持ち、自分のペースで事業拡大を目指すことで、心に余裕を持ち、自分のペースで事業拡大を目指すことで、焦らず着実にビジネスとしての基盤を構築できるでしょう。
副業で起業する時の3つの注意点
次に、副業で起業する際に注意すべき3つの注意点について説明していきます。
会社の就業規則を確認
副業を始めるにあたって、本業で働いている会社の就業規則で副業が認められているかどうかを確認する必要があります。
以前に比べると副業を認めている企業は増えていますが、本業に支障が出たり企業秘密や情報が漏洩するリスクが高まることから、就業規則で副業を禁止している企業も少なくありません。副業を認めていても、届け出を必要とする場合や決められた条件に当てはまっていないと副業ができない場合もあります。
しっかりと会社の就業規則を確認した上で、副業で起業を始めていきましょう。
年間の副業収入が20万円以上なら確定申告が必要
個人事業主として起業する場合、年間の副業収入が20万円以上になると確定申告が必要です。青色申告をする場合は、「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出が必須です。開業届を提出すると、個人事業主として活動できます。
個人事業主が納める税金は、個人事業主にかかる「事業主貸」と事業にかかる「租税公課」の2種類です。
法人として起業する場合にも確定申告が必要です。法人の確定申告は「法人税」「消費税」
「法人事業税」「法人市町村民税および法人都道府県民税」の4つの申告が必要となります。
法人税の確定申告は、決算書と法人税申告書を作成し、申告と納付を行う3ステップで完了します。
副業を開始する前に、税金に関する知識を深め、申告漏れがないよう気をつけましょう。
オーバーワークにならないよう注意
本業と副業を両立する際、オーバーワークにならないよう注意してください。副業を行うには、本業と副業にかける時間をしっかり配分する必要があります。
時間はもちろん、体力やお金などバランスを取りながら本業と副業を行わなければ、どちらもおろそかになってしまいます。自身のライフスタイルを考えた上で、働きすぎて身体を壊さないよう心身ともに余裕を持った状態で、副業として起業を進めていきましょう。
起業を見据えたおすすめの副業アイデア13選
ここでは、起業を見据えたおすすめの副業アイデア13選を「概要」「難易度」「メリット」「デメリット」「おすすめサイト」の5つの項目に分けて詳しく紹介していきます。
在宅でできるスキルを生かした副業
本業で培ったスキルを生かして副業を行えば、スキルの向上だけでなく、本業においても活躍の幅を広げることができます。また、在宅でできる副業は時間や場所を問わず、すきま時間を活用でき、柔軟に働けるのでおすすめです。
ここでは、在宅でできるスキルを生かした副業を紹介していきます。
Webライター
概要 | WebライターはWeb上のメディア記事や電子書籍などの文章を執筆する職種です。 基本的には、発注者が指定した内容で文章を作成し、期限までに納品するという流れで業務を行います。 |
難易度(1~5) | ★★☆☆☆ |
メリット | パソコンやインターネットなどの執筆環境があれば、初期費用無しで簡単にはじめられます。 |
デメリット | 特別な能力が無くても、執筆する環境があれば誰でも簡単に行える業務もあり、単価が低いことが多いです。 |
おすすめサイト | https://www.lancers.jp/ https://lp.youtrust.jp/recruiter/ |
プログラミング
概要 | クライアントのニーズにあわせ、プログラミングを通してシステムを構築する仕事です。DXが進む中、IT人材不足が叫ばれ、システム構築ができる人材の価値が高い状態が続いています。 プログラミングでは、ニーズにあわせたプログラミング言語の知識だけでなく、クライアントにニーズにあわせたシステムを提案する力も求められます。 幅広いスキルを有しているエンジニアであれば、自分でスマートフォンアプリなどを開発し、収益化を目指すケースもあります。 |
難易度(1~5) | ★★★★☆ |
メリット | スキルを習得することが可能であり、成果物は自身のポートフォリオにもなるため転職やキャリアアップに繋がります。 |
デメリット | 単価が低い案件も多く、スキルがあったとしても必ずしも稼げるわけではありません。 |
おすすめサイト | https://crowdworks.jp/https://talent.aw-anotherworks.com/ https://levtech.jp/ |
Webデザイン
概要 | Webページのレイアウトやデザインを制作します。バナー制作やホームページの更新など、幅広い業務を担当することが多いです。 |
難易度(1~5) | ★★★☆☆4 |
メリット | パソコンやインターネットなどの環境があれば、初期費用無しで簡単にはじめられます。 また、専用のソフト操作やHTML・CSSの知識があれば、高単価な案件を受けることも可能です。 |
デメリット | 専門的なスキルが無ければ、単価が低い案件しか受けられないことが多いです。 |
おすすめサイト | https://www.udemy.com/ja/ https://www.lancers.jp/ https://crowdworks.jp/ |
動画編集
概要 | 映像では、YouTube用の編集だけでなく、採用向け、広告用、イベント放映用などさまざまな映像を編集する仕事です。 モバイル通信技術の発展にあわせて動画を利用する機会は広がっており、特にYouTubeなど、Webで使用する動画の制作ニーズが高まっています。 |
難易度(1~5) | ★★★☆☆ |
メリット | 案件数が多いため、映像をカットし文字を入れるだけの業務や、企画から編集までを担当するなどスキルに合わせた案件を選択することが可能です。 また、スキルを身につけ、慣れていけば高収入を目指せます。 |
デメリット | スキルが無ければ、単価が低い案件しか受けられないことが多いです。 |
おすすめサイト | https://www.lancers.jp/ https://crowdworks.jp/ https://eizoshigoto.com/ |
趣味や好きなことを生かした副業
趣味や好きなことを仕事にしたいと考える方は少なくないと思います。
副業であれば、本業では手を出しにくくてもリスクを抑えながら、スキルを活かして趣味や好きなことで収入を得られるかもしれません。
ここからは、趣味や好きなことを生かした副業を紹介していきます。
ネットショップ運営
概要 | 既存の商品を仕入れ、ネットショップを作成し販売します。 自分で商品を作る必要が無く、いかに商品を安く仕入れることができるか、仕入れた商品を魅力的に見せられるかが重要になります。 |
難易度(1~5) | ★★☆☆☆ |
メリット | パソコンやスマートフォンがあれば、簡単にはじめられます。 また、場所や時間を問わず行えるため、隙間時間を活用することが可能です。 |
デメリット | すぐに売上が伸びることが少なく、地道な作業を繰り返し売上アップを目指すためモチベーションの意地が難しいことがあげられます。 |
おすすめサイト | https://thebase.in/https://jp.mercari.com/ |
ハンドメイド作家
概要 | ハンドメイド作品を作成し、売りに出すことで収益を得ます。 |
難易度(1~5) | ★★☆☆☆ |
メリット | 自宅で作業することができ、隙間時間に自分のペースで作業可能です。 オリジナリティを出すことで、固定のファンを獲得することができ高単価で作品を売れる場合もあります。 |
デメリット | 販売するジャンルにもよりますが、競合が多いためオリジナリティを出すことができなければ、作品を売ること自体が難しいという点があげられます。 |
おすすめサイト | https://www.shopify.com/jphttps://jp.mercari.com/ |
ネイル・美容サロン運営
概要 | ネイル・美容サロンのオーナーとして自分のお店を持ち、運営します。 オーナーになることで、メニューや価格帯などの設定ができ、自分の理想のサロンを作り上げられます。 |
難易度(1~5) | ★★★★☆ |
メリット | 特別な資格は特に必要無く、無資格で開業することが可能です。 また、ネイルサロンは、施術スペースがあればマンションや自宅の一室を使えるため、高額になることが多い店舗関連費を抑えられます。 |
デメリット | 業務内容が多く、集客はもちろん予約の管理や接客、施術、売上管理など全ての業務を行うため、手が回らなくなり本業へも支障をきたしてしまう可能性があります。 |
おすすめサイト | https://relax-job.com/https://www.sunmego.co.jp/ |
SNSやネットを活用した情報発信系の副業
SNSやネットを用いた情報発信を行う人は年々増加しており、ビジネスとして情報発信を行っている人も数多く存在します。
ここからは、SNSやネットを活用した情報発信系の副業を紹介していきます。
YouTuber
概要 | 制作した動画をYouTubeで配信し、視聴回数に伴う広告収入を得たり、企業の広告案件を受けることで、収益を得ます。 参入が増えていますが、分野を選び、テーマをしっかりと決めることで、継続次第では安定して収益を得られます。 |
難易度(1~5) | ★★★★☆ |
メリット | 過去の動画からも広告収入が発生するため、テーマによっては継続して収益が発生します。また、解説系の動画など顔出しが不要なものも多く、プライバシーを担保しながら取り組める点もメリットです。 |
デメリット | 収益化するためには再生回数や基準以上の登録者数が必要となるため、SNSの運用スキルを身につけたり、需要のある動画を研究する必要があります。 |
おすすめサイト | https://eizoshigoto.com/https://crowdworks.jp/ |
アフィリエイト
概要 | アフィリエイトとは企業の商品やサービスを紹介し、読者にその商品を購入してもらえたら報酬が発生するという仕組みのことです。 ウェブメディアやブログ等を収益化するための最も有力な方法とも言えます。 |
難易度(1~5) | ★★★☆☆ |
メリット | パソコンとインターネット環境があれば簡単にはじめられます。 サーバー代とドメイン代など月に数千円で済むため金銭的なリスクを抑えながらチャレンジすることができます。 |
デメリット | 成果を出すのに時間がかかるため、モチベーションの維持が難しい点があげられます。 アフィリエイトの収益は不安定のため、一気に収益が下がる可能性もあります。 |
おすすめサイト | https://www.a8.net/ https://system.affilicode.jp/ |
資金を生かした資産運用型の副業
人生100年時代に向け、老後のお金の不安を無くすためにも資産運用を行う人が増えています。
資産運用は少額で始められるものから、リスクが少ないものなどさまざまな種類があります。
ここからは、本業で稼ぎを得ており、資産をお持ちの方におすすめの資産運用型の副業をご紹介します。
不動産投資
概要 | 物件を購入して大家となり、第三者に物件を貸し出し家賃を受け取る投資方法です。 不動産投資はアパートやマンションの一棟を丸ごと購入し、貸し出す「一棟買い投資」とマンションの一室を購入し、貸し出す「ワンルームマンション投資」の2つに分けられます。 |
難易度(1~5) | ★★★★☆ |
メリット | 満室になるように運用すれば、安定的な収入を得ることができます。 |
デメリット | 空室が出てしまったり、家賃を滞納されてしまうと安定的に収入が得ることができなくなります。 管理会社と上手くやり取りを行い、空室が出ないための工夫や家賃を滞納された場合の対応を考える必要があります。 |
おすすめサイト | https://reicious.co.jp/https://special.renosy.com/asset20_lis/ |
株式投資
概要 | 企業が発行した「株式」を売買することで収益を得ます。 |
難易度(1~5) | ★★★☆☆ |
メリット | 少額から始めることができ、リスクを抑えながら投資にチャレンジすることができます。 |
デメリット | 一社のみに投資すると、その企業の株価に大きな影響を受けてしまう可能性があります。 分散的に投資し、リスクを低減する必要があります。 |
おすすめサイト | https://www.sbisec.co.jp/https://xn--u9j7ipas1983bidc1s3ijg0a.com/ |
暗号資産(仮想通貨)
概要 | 仮想通貨は、インターネットを通じて商品等の対価として使用できるものです。 ビットコインなど様々な種類が存在し、近年取引量が増加しています。不特定者への代金の支払い等にも使用でき、日本円や米国ドル等とも交換できます。 |
難易度(1~5) | ★★★☆☆ |
メリット | 銀行を通さずインターネット上で、24時間いつでも投資ができるため自身のライフスタイルに合わせてお金のやり取りが可能です。 |
デメリット | インターネット上で資金のやり取りを行っていることから、ネットに接続できないと取引や決済ができないため、電波の状況や回線により大きな影響を受けます。 |
おすすめサイト | https://coincheck.com/ja/ https://bitflyer.com/ja-jp |
為替(FX)
概要 | 偽替(FX)とは、ある国の通貨を別の国の通貨に交換し、利益を得るものです。2国間の通貨の売買により利益を狙うため、相場が上がっている時でも下がっている時でも利益を狙うことができます。 |
難易度(1~5) | ★★★☆☆ |
メリット | 少額から始めることができ、リスクを抑えながら投資にチャレンジできます。 基本的に手数料が無料のため、取引のコストが低いこともメリットの一つです。 |
デメリット | 震災や事件など、大きなニュースになるようなことが起きると、為替の相場が大きく変動します。そのため、短期間で大きなリスクを受ける可能性があります。 |
おすすめサイト | https://fx.dmm.com/ https://www.gaikaex.com/lp/gaikaex/ad/general/ |
副業での起業は個人事業主から始めるのがおすすめな理由
副業である程度の収入を得られている方は、個人事業主として起業することがおすすめです。ここでは、個人事業主から起業を始めるのがおすすめの理由を詳しく紹介していきます。
起業にかかる手間が少ない
個人事業主になるために最低限必要な手続きは、所轄の税務署に「開業届」を出すことだけです。法人として起業するには、法令上定められた手続きが必要となり、多くのステップを踏んだ上で起業することとなります。
一方で個人事業主として起業するために必要な開業届は、国税庁のホームページからダウンロードでき、簡単に手続きを済ませることができます。
起業に必要なコストが安い
開業届は無料でダウンロードできるため、開業届を出す際に費用がかからず、起業に必要なコストが安いことも個人事業主から起業を始めるおすすめの理由の一つです。
個人事業主としてであれば、万が一利益が出ずに赤字の場合は所得税を支払う必要が無く、金銭的なリスクも低いことがメリットと言えます。
収益が上がってきたら法人化に変更できる
収益が上がれば、個人事業主から法人に変更することも可能です。個人事業主の場合、利益が上がるにつれ税率も高くなっていきます。しかし、法人であれば利益に比例した税金の増え幅が少なく済みます。
最初は個人事業主として初期費用を抑えながら起業し、収益が上がったら法人化することで、金銭面的にも低リスクな状態で安心してビジネスを行えます。
副業で個人事業主として起業する方法
次に副業で個人事業主として起業するための具体的な方法について説明していきます。
開業届の提出
開業したら1ヶ月以内に、税務署へ「開業届」と呼ばれる書類を提出します。
開業届の用紙は税務署にあります。書き方は所得税の担当者に尋ねることも可能で、書き方がわからない場合は印章を持参し税務署で記入すると良いでしょう。
また、国税庁のホームページで用紙をダウンロードし、記入してから持参することも可能です。開業届を出す際に必要な費用はありません。
事業開始等申告書の提出
税務署とともに、都道府県税事務所と市町村に「事業開始等申告書」を提出する必要があります。地方自治体によって「事業開始等届出書」の名前や手続き方法が異なるので注意が必要です。
「事業開始等申告書」の提出方法については、開業届を提出した税務署や、市町村役場等に問い合わせてください。
青色申告承認書を提出
青色申告承認申請書は個人事業の開業にあたり、必須ではありません。しかし、青色申告をしたい場合には、開業から2ヶ月以内に提出する必要があります。
青色申告承認申請書も国税庁のホームページからダウンロードすることが可能です。
青色申告特別控除を受けるためには、複式簿記により記帳した帳簿や貸借対照表・損益計算書を用意する必要があるので注意してください。
税金に詳しくない場合は税理士を探す
税金に詳しくない場合は税理士を探すこともおすすめです。
税理士に依頼することにより、税金の計算や帳簿付けの正確性が担保され、延滞税などのペナルティを受ける心配もありません。特に、青色申告の場合は一定のルールに従った詳細な帳簿付けを求められます。
税理士に依頼することで、正しい税金の計算や帳簿付けを行ってもらえることからも税理士に依頼するメリットは大きいのではないでしょうか。また、確定申告の時期が近づくと、本業がおろそかになるほど税金に関する業務で手一杯になる個人事業主の方が多いです。税理士に依頼することで、本業にしっかりと専念することができます。
副業で起業する場合の社会保険のポイント
会社に勤めている場合、社会保険料は給料から天引きされます。しかし、副業などで本業以外に収入を得ると、社会保険の取り扱いが変化してきます。ここでは、会社員が副業で起業した場合の社会保険のポイントについて説明していきます。
副業で個人事業主として起業した場合
副業で個人事業主として起業した場合、国民健康保険に加入する必要があります。会社員として加入する健康保険とほぼ内容は同じです。
また、介護が必要な人に対し、その費用を給付してくれる介護保険にも加入が可能です。40歳になった月から介護保険料の納付が始まり、40~64歳の人は国民健康保険料と一緒に納付する流れとなります。
個人事業主は、年金制度の2階建ての仕組み※のうち、1階の部分である「国民年金保険」のみに加入が必要です。
事業所得や雑所得の場合は、本業の社会保険のみに加入します。
※日本の年金制度は国民年金と厚生年金の2階建ての仕組みになっており、1階部分の国民年金は日本に住む20歳以上の全員が加入し、2階部分は企業に勤務している人が加入する厚生年金となっています。
副業で法人として起業した場合
副業で法人として起業した場合、厚生年金保険と社会保険に加入する義務があります。ただし、役員報酬が無ければ社会保険に加入する必要はありません。
社会保険への加入は役員報酬が発生してからとなるため、この場合本業の会社で掛かる社会保険のみとなります。しかし、副業で設立した会社で役員報酬が発生すれば社会保険への加入手続きが必要となるため、注意が必要です。
会社に副業や起業がばれないためには?
新たに社会保険に加入した場合、「健康保険・厚生年金保険資格取得確認書」「二以上事業所勤務被保険者決定及び標準報酬決定通知書」などの書類が会社に送付されるため副業や起業がばれる可能性が高いです。
社会保険以外の面でも副業や起業がばれる可能性があるので、会社の規則をしっかりと確認し、規則に従った上で副業や起業を行うことが大切です。
副業での起業を成功に導く3つのポイント
副業でリスクを避けながら確実に起業を成功させるためには、どうしたら良いのでしょうか。ここでは、副業での起業を成功に導くための3つのポイントについて説明していきます。
事前に綿密な事業計画を立てる
個人事業主であっても、法人であっても事業計画を綿密に立てることで目標が明確になり、進むべき方向ややるべきことを把握できます。
事業計画は、必要な資金やビジネスの実現可能性を俯瞰的に考えることにも繋がるため、より着実に事業を成功に導けます。。
必要なノウハウやスキルを習得する
起業を成功させるためには、その事業で必要なノウハウやスキルをしっかりと習得することが大切です。
ノウハウやスキルを向上させることで、本業でも活躍の幅を広げることができ、副業においてもしっかりと成果をあげられるようになります。
常に学びの姿勢を忘れず、必要なノウハウやスキルを習得することを心がけましょう。
すぐに収益が出るとは限らないことを理解する
副業で起業したからといって、すぐに収益が出るとは限りません。
いち早く収益を得るためには、事前に綿密な事業計画を立て、必要なノウハウやスキルを習得しつつ
改善を繰り返していくことが必要となります。
収益が出ないからといって諦めずに、事業を改善しながら地道に業務を続けていくことが起業を成功に導くポイントとなります。
起業の前にまずは副業で稼ぐための行動を起こす
いきなり起業をするのではなく、まずは副業で稼ぐための行動をしっかりと起こしていきましょう。
副業で稼ぐために、自分の今あるスキルを活かしたり、新たなスキルを身につけて副業を行うのも良いです。
まずは副業で収入を得るために行動し、本業で金銭的なリスクを抑えつつも、自身の起業のアイディアを試していくことで起業を着実に成功させていきましょう。
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まとめ
今回は、副業で起業することがおすすめの理由や、起業を見据えた副業アイディア、副業で起業した場合の社会保険や必要な手続き等について詳しく紹介してきました。
本業で収入を得ながら、副業という形で起業することでさまざまなリスクを回避することができ、
着実に起業を成功に導くことができます。
人生100年時代と言われている今、会社だけに頼らず自身のスキルを向上させていくことで副業や起業という働き方の選択肢を増やし、キャリアアップを目指していきましょう。