2013年に政府が改定した「高年齢者雇用安定法」で義務付けられた定年引き上げにより、以前と比べ働ける年数が長くなっています。それに伴って、ここ数年で転職者の平均年齢も上がっており、45歳で新しい仕事に挑戦する人も少なくありません。

しかし、45歳で新たな仕事を始めようと考えた時に、以下のような不安を抱き、一歩踏み出せない人もいるのではないでしょうか。

  • 45歳から始められる仕事を知りたい
  • 45歳の仕事選びの基準やポイントがわからない
  • 数ある転職サービスの中からどのサービスを利用すべきか迷う

本記事では、45歳から始められる仕事を詳しく紹介していきます。45歳での仕事選びの基準やポイント、おすすめの転職サービスについても紹介していくので、新しい仕事を始めようか悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修:勝田健氏
スタートアップ企業に特化した転職エージェントに従事。大手VCと連携し、累計約100名のCxOポジションに紹介実績あり。転職エージェント歴22年。スタートアップ業界の豊富な人脈(VC・起業家・CxO)と知見が強み。個人の「WILL」をベースとしたキャリア支援実績は累計2000名以上。スタートアップ企業の採用支援経験を活かし、自らも複業(結婚相談所・採用コンサルティング・新規事業起ち上げ支援)を実践。幅広い業界・サービスのビジネスモデルを熟知。

45歳で新たな仕事を始めるときの5つのポイント

45歳で新たな仕事を始めるときの5つのポイント

ここでは、45歳で新たな仕事を始めるときに知っておきたい5つのポイントについて紹介していきます。

転職にこだわらない

45歳で新たな仕事を始める際は、転職にこだわりすぎずに複数の選択肢を持っておくことも大切です。転職以外の選択肢として、「副業(複業)をはじめる」「独立して起業する」といったことも検討してみましょう。

「いきなり独立して起業なんて難しそう」そう感じる人は、まずは自分のやりたいことを副業から少しずつ始めてみるのがおすすめです。副業で得た小さなきっかけや人脈から、将来的に独立・起業につながることもあります。

本記事の後半で紹介する「45歳からの3つのキャリアプラン」の章では、転職や副業、独立起業についてそれぞれ詳しく説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

資格が必要かどうかを確認する

新たに始める仕事に資格が必要かどうか事前に確認しておくことが大切です。例として、下記の仕事に必要な資格を表にまとめてみました。

職業必要な資格・持っていた方が有利な資格
介護士介護福祉士
※資格がなくても働けるが従事できる業務に制限が生まれる
ファイナンシャルプランナー・ファイナンシャル・プランニング技能士(1級~3級)
・AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャルプランナー)
・CFP(サーティファイド・ファイナンシャルプランナー)
社会保険労務士社会保険労務士
引用:BRAVE日本FP協会社会保険労務士試験オフィシャルサイト

仕事によっては、必須ではないが取得しておいた方が有利になる資格も存在するため、スムーズに新しい仕事を始めるためにも必ず事前にチェックしておきましょう。

また、それぞれの資格ごとに取得難易度も異なるため、資格が必要な場合は難易度に合わせて早い段階から勉強を始めることをおすすめします。

求人に年齢制限がないかをチェックする

新たに始めたい仕事に年齢制限がないかもチェックしておきましょう。

求人の年齢に制限を設けることは、「雇用対策法」により禁止されています。そのため、求人票は年齢不問としながらも、年齢を理由に応募を断ることや、書類選考や面接で年齢を理由に採否を決定する行為は法の規定に反します。

しかし、「雇用対策法施行規則」により定められている例外事由にもとづいて、年齢制限が認められるケースもあるため、求人票はしっかりと確認しておきましょう。例えば「長期キャリア形成のため、35歳未満を募集」など、入社後のキャリア形成を理由とした年齢制限が一般的です。

職種が同じでも、年齢制限を設けている企業と設けていない企業が混在しているため、ひとつの企業にこだわらず複数の企業の求人をチェックすることをおすすめします。

人手が足りていない業界を調査する

45歳で新たな仕事を始めるときは、人手が足りていない業界を調査することで採用される可能性が高くなります。

人手が足りていない業界をチェックするなら、厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」を参考にしてみましょう。

下記は、2022年4月に厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況」の調査結果を抜粋したものです。

職業有効求人数有効求職数有効求人倍率
建築・土木・測量技術者63,18911,3235.58
介護サービスの職業204,14560,1653.39
営業の職業78,35946,1851.70
引用:一般職業紹介状況(令和4年3月分および令和3年度分)|厚生労働省

「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率は「5.58」です。つまり、約6件の求人に対し1人の応募者がある状況であり、人手が不足していることがわかります。

「介護サービスの職業」についても有効求人倍率「3.39」となっており、「建築・土木・測量技術者」ほど深刻ではないものの、人手不足の状況と言えるでしょう。

このように、厚生労働省が発表している一般職業紹介状況を参考に、人手不足の業界を狙って仕事を探すのも選択肢のひとつです。

ビジネスSNSを活用する

新たな仕事を始める際は、ビジネスSNSの活用も有効です。ビジネスSNSの魅力はビジネスで得た関係性を生かしながら、さらなるビジネスチャンスにつなげられることです。

ここでは、ビジネスSNS「LinkedIn(リンクトイン)」を例に挙げて紹介していきます。LinkedInを利用する半数以上の人が、利用する理由について「キャリアを伸ばしたい」「新しい機会を探すため」と回答しており、ビジネス面で重要視されています。

ビジネスSNSをきっかけに新たな仕事に出会うチャンスもあるため、45歳で新たな仕事を始めたい人はぜひ利用を検討してみてください。

45歳から仕事は始められるのか?

結論から言えば、45歳でも仕事を始めることは可能です。しかし、45歳から未経験の分野の仕事に挑戦するのか、それともこれまでの経験を生かした仕事に就くのかでは、理解しておくべきデメリットや事前準備の方法が異なってきます。

ここでは、45歳から新たな仕事を始めるデメリットや、これまでの経験を生かした仕事に就く場合に必要な事前準備の内容について詳しく見ていきましょう。

45歳で未経験分野の仕事を始めるデメリットは大きく分けて下記の3点になります。

  • 給与などの待遇が低い
  • 精神面や体力面での消耗が激しい
  • 新人として一から仕事を覚えていく覚悟が必要

大きなデメリットとして、給与などの待遇が低くなることが挙げられます。未経験分野の場合、コミュニケーション能力など一部のスキルを除いて、一から業務を覚え実績を積み上げていかなければなりません。そのため、給与などの待遇は現職と比べて低くなる傾向が強いです。

また、毎日全力で新しい業務を覚える必要があり、年下の従業員から業務を教わる可能性も高いため、精神面や体力面での負担が大きくなることも想定しなければなりません。

一方で、経験がある分野では特定の職種にこだわりすぎないことが大切です。これまでのキャリアで培った経験やスキルから自分の強みを分解して、どのような職種がキャリア構築につながるかを考えてみましょう。

また、女性に目を向けると育児が一段落して、パートやアルバイトを始める女性も一定数います。

45歳から仕事を始めることは可能ですが、それぞれのキャリアプランやライフプラン

によって、どういった仕事を始めるかは変わります。自分に合った仕事をスムーズに始めるためにもデメリットを把握し、事前にしっかり準備しましょう。

45歳から始めるおすすめの仕事12選

45歳から始めるおすすめの仕事12選

ここでは、45歳から始めるおすすめの仕事について見ていきましょう。具体的な仕事内容についても紹介していきますので、45歳からの仕事選びの参考にしてみてください。

営業職

営業職は、45歳から始めるおすすめの仕事のひとつです。40代の人材は即戦力や専門性を求められがちですが、営業職は下記の点で比較的始めやすい職種と言えます。

  • さまざまな業界で必要とされ、求人数が安定している
  • 年齢やキャリア、これまでの社会経験を生かしやすい

メーカーや商社、金融関係や医療関係など、ほぼすべての業界で必要とされる仕事が営業職です。そのため、求人数も多く安定していることが強みです。

また、営業職は幅広い年代の人や役職の人とも円滑に話をすすめ、信頼関係を築いていくコミュニケーション能力が必要とされます。これまで豊富な社会経験を積んできた45歳ならではの強みを生かせる部分でもあり、即戦力としても十分活躍できる可能性があります。

事務職

事務職は業務の幅が広くほとんどの企業で必要とされる仕事です。体力的な負担も少ないイメージが強く、女性からも人気の職種です。

主な仕事内容としては、書類の作成や管理、データ入力や電話対応などが挙げられます。そのため、PC操作や顧客対応のスキルなどが必要とされることが多い傾向です。

事務職は下記のような種類に分類されます。

  • 一般事務
  • 営業事務
  • 経理事務
  • 人事事務
  • 学校事務
  • 医療事務 など

特別な資格や高い専門性を求められることは少ない反面、企業の各部署のサポート役として重要な職種であり、決して簡単な仕事ではないことを覚えておきましょう。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、個人のキャリアの相談を受けてコンサルティングをおこなう仕事です。個人のこれまでの仕事内容や経験、スキルを把握し、今後のキャリアの適正を見極めアドバイスする能力が求められます。

キャリアコンサルタントには、下記の資格が必要です。

  • キャリアコンサルタント(国家資格)
  • キャリアコンサルティング技能士(国家検定、1級・2級)

キャリアコンサルタントの仕事を始めるためには、上記のような国家資格が必要となるため、事前に取得に向けた学習をすすめておきましょう。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、税金や節税、住宅ローンや老後資金についてなど、お金にまつわる全般的な知識を扱う専門家です。顧客の相談を受けて、それぞれのライフプランニングに適した資金計画やアドバイスを行います。

ファイナンシャルプランナーの仕事を始めるには、下記の資格取得を目指しましょう。

  • ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格、1級~3級)
  • AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー、民間資格)
  • CFP(サーティファイド ファイナンシャルプランナー、民間資格)

実務に生かすためには複数の資格を取得するのが望ましいですが、まずは国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」の取得がおすすめです。「ファイナンシャル・プランニング技能士」の資格は、一度合格すると更新がなく生涯有効な点も魅力のひとつです。

社会保険労務士

社会保険労務士は労働関係や社会保険の問題の専門家として、労務管理や人事関係の仕事を行います。社会保険や労働問題、公的年金を扱う分野の中で唯一の国家資格であり、非常に需要の高い仕事です。

社会保険労務士の仕事を始めるには、国家資格の取得が必要となります。社会保険労務士の資格の合格率は平均6%と非常に難易度の高い試験であるため、資格取得に向けてしっかりと学習を進めておきましょう。

経営コンサルタント

経営コンサルタントは、会社の経営状態を把握し経営体質の見直しや強化、今後の方針についてアドバイスをおこなう仕事です。

企業の中長期的な経営計画や戦略立案などがテーマとなるため、社会や業界のトレンドや企業経営に関連する幅広い知識や知見が求められます。

経営コンサルタントの仕事を始めるにあたって特別資格は必要ありませんが、より高い専門知識を備えるためにも下記の資格の取得がおすすめです。

  • 中小企業診断士
  • 公認会計士

いずれも取得難易度が高い資格であることから、保有していることで能力のアピールや信頼性の向上にもつながります。

税理士

税理士は法人税や所得税、相続税など税に関する申告を個人の代理で行ったり、相談を受けサポートを行ったりする仕事です。

税理士の仕事には「独占業務」が存在しており、「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」の3つの業務は、非税理士が行うことは法律で禁じられています。そのため、税理士の資格さえ取得できれば需要の高い仕事と言えます。

税理士として仕事をするためには、国家資格(5科目)の取得が必須となっており、合格率20%前後と難易度は高めです。しかし、1年間で5科目すべて合格する必要はなく、数年かけて合格を目指す人が多い傾向です。

45歳から税理士の仕事を始めたい人は、国家資格の取得に向けて中長期的な学習計画を立て、計画的に資格取得を目指していきましょう。

行政書士

行政書士は、各省庁や都道府県庁、警察や市役所などの官公庁に提出する書類の作成や各種手続きを代理でおこなう仕事です。クライアントから相談を受けアドバイスすることも業務に含まれるため、国民と行政とのパイプ役を担っています。

行政書士の仕事を始めるためには、下記の3つの方法があります。

  1. 行政書士試験に合格
  2. 公務員として行政事務を一定年数(高卒で17年、中卒で20年以上)経験
  3. 弁護士、弁理士、公認会計士、税理士のいずれかの資格を保有

行政書士試験に合格する方法が最もスタンダードな方法として挙げられますが、合格率は10%前後とハードルは高いものとなっています。

45歳から行政書士を目指す人は、試験の合格に向けて学習し実力をつけておきましょう。

介護士

介護士は、少子高齢化の影響もあり需要が拡大している仕事のひとつです。多くの人材を必要としているため、45歳からでも始めやすいおすすめの仕事と言えます。

介護士の魅力は働きながら新しい資格を取得することで、段階的なキャリアアップのイメージを描きやすい点です。下記は、45歳から未経験で介護士の仕事を始める場合のキャリアアップの具体例です。

【45歳~48歳(介護福祉士の取得を目指す)】

実際に働きながら実務経験を積み、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」の習得を同時進行で目指す。

介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修の資格を習得することで、国家資格である「介護福祉士」の受験資格を得られます。介護福祉士の資格を習得すれば業務の幅が広がり、給与など待遇面の向上や将来のキャリアプランを描きやすくなります。

【49歳~(キャリアの幅を広げ付加価値をつける)】

国家資格である「介護福祉士」の資格を習得したあとは、「ケアマネージャー」「認定介護福祉士」「社会福祉士」などの資格取得を目指すことでキャリアの幅が広がります。

「施設の管理者」「訪問介護のスペシャリスト」「現場で介護スキルを極める」など、自分のキャリアプランに合わせて働くことが可能です。

会社によって応募時点で介護福祉士の資格が必要な場合もありますので、求人票などをしっかり確認して応募するようにしましょう。

配送業(ドライバー)

45歳から仕事を始めるとき、配送業もおすすめです。配送業は未経験でも始めやすく運転技術があれば基本的な業務をおこなえる点が魅力です。また、一人で仕事をおこなう時間が長いため、多くの人とコミュニケーションを取ることが苦手な人にも向いている職業と言えます。

一方で配送業のデメリットとして、長時間の運転や荷物の積み込みなど、体力的な消耗が激しい点が挙げられます。

配送業の仕事を始めるにあたって、下記の資格が必要になることも想定しておきましょう。

  • 準中型自動車運転免許
  • 中型自動車運転免許
  • 大型自動車運転免許

会社によって必要な資格も異なりますので、求人票で事前に確認のうえ応募することをおすすめします。

体力に自信があり長時間の運転が向いている人は、配送業も検討してみてください。

警備員

警備員は、病院やショッピングセンターといった施設や道路工事現場などの警備を担当する仕事です。特別資格が必要とされることも少なく、45歳から未経験でも始められる仕事です。

警備業は大きく分けて下記の4点に分類されます。

  • 施設警備業務
  • 交通誘導警備業務
  • 輸送警備業務
  • 身辺警備業務

警備員は社会貢献意欲が高い人や強い責任感をもつ人に適した仕事と言えます。また、緊急事態に臨機応変な対応力が求められるため、迅速で柔軟な判断能力が必要とされます。

勤務体系はシフト制を採用していることが多く、会社によっては夜間の勤務が必要となるため、応募する際は頭に入れておきましょう。

土木技術者

土木技術者は、鉄道や橋などの土木工事を計画し現場を監視する仕事です。仕事内容は大きく2種類に分類され、調査・計画・設計をメインとした「設計分野」と、現場で工事を指揮・監督する「施工分野」になります。

土木技術者の魅力は、未経験でも応募できる求人も多く45歳からでも始めやすい仕事です。また、公共事業やインフラ事業、都市部開発における施設工事などの需要が高まっており、人手が不足している業界でもあるため狙い目です。

関連する資格も多く、入社後に新たな資格を取得していくことで業務の幅が広がり、やりがいを持って働けます。

45歳から仕事を始める上でおすすめの資格

45歳から仕事を始める上でおすすめの資格

この章では、45歳から仕事を始めるうえで役立つ、汎用性の高い資格を3つ紹介していきます。

注意点として、45歳から仕事を始めるうえで資格取得をゴールにしてはいけません。仕事によって異なりますが、必ずしも転職に資格が必要とは限らないからです。

資格を取得すること以上に、自分の強みを理解しておくことが重要ということを念頭に置き、気になる資格があればぜひ参考にしてみてください。

TOEIC

TOEICは、45歳から仕事を始めるうえで非常に役立つ資格のひとつです。なぜなら、社員に英語スキルを求める企業が多いからです。

2019年に「一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」が発表した調査結果によれば、企業が社員に求めるスキルのなかで「英語」が最も多くの回答を得ています。

出典:英語活用実態調査2019|一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会
出典:英語活用実態調査2019|一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会

また、2020年のTOEIC平均得点が531点であることから、より企業にアピールするためには平均点以上の得点を目指して学習をすすめていきましょう。

日商簿記

日商簿記はあらゆるビジネスシーンで役立つ資格であるため、45歳から仕事を始めるうえでもおすすめの資格と言えます。

例えば、企業の経理部門や会計事務所はもちろんですが、営業職や販売職などでも役立つ資格です。営業職や販売職などでは生かす機会が少ないイメージもありますが、簿記の知識を身につけることで、取引先の経営状況の把握やコストや売上に対して深く理解できます。

日商簿記1級から3級まで、それぞれの合格率の目安は下記の通りです。

日商簿記1級合格率10%前後
日商簿記2級合格率15~30%
日商簿記3級合格率40~50%
参考:簿記受験者データ|日本商工会議所

2級から合格率が下がるため、難易度が高いことがわかります。自分の知識や学習時間と相談し、まずは自分に合った難易度の資格取得を目指しましょう。

宅地建物取引士

宅地建物取引士とは、不動産取引の詳しい知識を有し、顧客に対して土地や建物の説明やアドバイスをおこなうための国家資格です。

宅地建物取引士の資格を取得することで、不動産業界はもちろん、建設業界や金融業界など幅広い業界への転職が有利になるおすすめの資格です。

宅地建物取引士には、独占業務と呼ばれる宅地建物取引士にしか対応できない3つの業務が存在しています。

  1. 重要事項説明
  2. 重要事項説明書への記名・押印
  3. 契約書に記名・押印

重要事項説明の項目は年々増加傾向にあるため、宅地建物取引士の必要性は近年高まってきています。

過去10年間の宅地建物取引士の合格率は15〜17%となっており、資格取得の難易度は高い傾向です。しっかりと学習したうえで試験にのぞむようにしましょう。

45歳からの3つのキャリアプラン

45歳から仕事を始める場合、どのような選択肢があるのでしょうか。ここでは、45歳からの3つのキャリアプランについて紹介していきます。

転職する

45歳からのキャリアプランの一つ目は「転職」です。新しい仕事を始めたいが、今後も会社員として働いていきたいという人におすすめです。

転職のメリットは大きく分けて下記の3点が挙げられます。

  • 会社員なので今後の収入が安定する
  • 新たなキャリアを踏み出せる
  • 新たな人間関係がつくれる

現在の仕事のポジションに不満を抱えている人や、人間関係に悩んでいる人は、転職が人生の転機につながる可能性もあります。

一方で、転職のデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

  • 転職後の収入が減少する可能性もある
  • すぐに転職先が見つかるとは限らない
  • 新しい会社に馴染めない可能性がある

45歳で転職する場合、収入の減少や新しい職場での適応に苦戦する可能性も想定しておかなければなりません。また、転職先がなかなか決まらず精神面や体力面で消耗することも珍しくありません。

こうしたメリットとデメリットも頭に入れたうえで、転職を検討してみてください。

副業(複業)を始める

45歳で新しい仕事を始める際、副業(複業)を始めることも選択肢の一つです。副業を始めることには、下記のようなメリットがあります。

  • 収入アップにつながる
  • スキルアップにつながる
  • 人脈が広がる

副業を始める最も大きなメリットは、収入アップにつながることです。自分のやりたい仕事を副業でやりながら、本業以外の収入を得られることで精神的な不安も排除できます。

また、副業を通じてスキルアップや人脈を広げることで、将来的な起業や転職にも生かせます。

45歳で新たな仕事を始める際は、副業も視野に入れて検討してみてください。

独立して起業する

現在のスキルや経験を生かして、独立して起業することも選択肢に入れておきましょう。これまで培ったスキルや経験に加え、前章で紹介した資格を有しているとより独立起業がスムーズに行えます。

経験やスキル、資格を生かした独立起業の具体例は下記の通りです。

  • 大手企業で長年経営に携わり、より詳しい経営の知識を習得するため中小企業診断士の資格を取得。キャリアで培った経験と資格を生かし経営コンサルタントとして独立起業。
  • 建設業界で長年働いた知識とノウハウを生かしつつ、不動産関連の知識習得のため宅地建物取引士の資格を取得。45歳から始める新たな仕事として不動産会社を立ち上げた。

独立して起業することは、転職や副業に比べややハードルが高くなります。しかし、自分のやりたいことを自分の意志ですすめ、成果をあげていきたい人には非常に魅力的と言えます。

45歳から新しく仕事を始める際は、独立して起業することも検討してみてください。

45歳で仕事を始めるときに使いたいサービス5選

45歳で仕事を始めるときに使いたいサービス5選

45歳で新しく仕事を始める際、体力面や精神面で想像以上に負担がかかります。こうした時に利用したいのが、転職や仕事選びを効果的にサポートしてくれるサービスです。

仕事を始める時に役立つサービスで代表的なものとして、「転職サイト」と「ビジネスSNS」の2種類が挙げられます。ここでは、転職サイトやビジネスSNSのなかでもおすすめのサービスを5つ紹介していきます。

リクナビNEXT

最初に紹介するのは、日本最大規模の求人数を誇る「リクナビNEXT」です。主要都市のみならず地方の求人も充実しており、地元で働きたいと考えている人にもおすすめの転職サイトです。

【リクナビNEXTの特徴】

  • 求人案件数は約60,000件
  • 気になる企業からダイレクトオファーが届く
  • 膨大な求人情報から自分に合った企業をピックアップ
  • リクルートエージェントと連携し、カウンセラーに相談可能

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doda

リクナビNEXTと並んで日本最大級の求人数を誇る転職サイトが「doda」です。エージェントサービスやスカウトサービスなど、求職者に対してのサポート体制が充実していることから、安心して仕事を探せます。

【dodaの特徴】

  • 求人案件数は約169,000件
  • 誰もが知る大手企業や有名企業の求人が多数
  • 営業職の求人が多数掲載
  • エージェントサービスと連携し、カウンセラーに相談可能

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FROM40

FROM40は、40代から50代のミドルシニア層を対象にした転職サイトです。ほかの転職サイトとは異なり、40代・50代の求人をメインに取り扱っていることから、年齢を気にせず仕事を探すことが可能です。

【FROM40の特徴】

  • 会員登録者数25,000人以上
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  • 書類選考なしの面接確約オファーが届く

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Wantedly

Wantedly(ウォンテッドリー)は、300万人以上の利用者を誇る日本最大級のビジネスSNSです。ビジネスの情報収集や転職先の企業選びにも役立ち、仕事上で知り合った人脈なども管理できます。

【Wantedlyの特徴】

  • SNSを通じて気軽に気になる企業とコンタクトが取れる
  • プロフィールを充実させておくことで企業からオファーが届く
  • やりがいやキャリアプランを重視したい転職者におすすめ
  • 企業の社風や経営方針、雰囲気などを詳しく知れる

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YOUTRUST

YOUTRUST(ユートラスト)は、日本の有名企業が多く活用している日本初のビジネスSNSです。Facebookアカウントと連動させることが可能で、転職や副業に関するオファーも活発におこなわれています。

【YOUTRUSTの特徴】

  • 信頼できる知人の繋がりから人脈を広げられる
  • キャリアに関する最新情報をキャッチできる
  • 副業や仕事のオファーが届く
  • タイムライン上で仕事の募集投稿を確認できる

YOUTRUSTはこちら

転職サイトについては非常に数が多いため、どのサービスを利用すべきか迷いがちです。本記事で紹介しきれないサービスについては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

>><完全版>40代 おすすめ転職サイト13選|転職のプロの解説から転職ノウハウまで網羅

まとめ

45歳からでも新たに仕事を始めることは可能です。しかし、事前に何も準備していない状態で転職活動や仕事探しをおこなうのは、リスクであることを知っておく必要があります。

45歳で仕事を始めるときには、以下のような注意点を頭に入れておきましょう。

  • 転職にこだわらない
  • 資格が必要かどうかを確認する
  • 求人に年齢制限がないかをチェックする
  • 人手が足りていない業界を調査する
  • ビジネスSNSを活用する

そのうえで、本記事で紹介した「45歳から始めるおすすめの仕事」を参考にして、転職活動や仕事探しに臨むことが大切です。

また、仕事によっては資格を必要とするものや、資格があれば有利になる仕事があります。自分のやりたい仕事に資格が必要なのかを事前に把握し、必要があれば取得に向けて計画的に学習をすすめておきましょう。

転職だけでなく副業という選択肢も頭に入れつつ、45歳からの新たな一歩を踏み出してみてください。