終身雇用制度の崩壊や働き方の多様化が進む現代において、理想の人生を送るためには私たち個人が主体的に「キャリア」と向き合うことが重要です。
キャリアとは「仕事の経験や経歴を含めた個人の生き方そのもの」を指した言葉ですが、言葉の意味を理解しただけで、理想のキャリアを実現できるわけではありません。
大切なのは、急激に変化するキャリアの背景を理解し、キャリアを考えるうえで重要な「キャリア自律」の考え方を踏まえて行動することです。
本記事ではキャリアについて掘り下げて考え、理想のキャリアを実現するために必要な考え方や手順についてもわかりやすく紹介していきます。
キャリアについての理解を深めながら、自分が理想とする「生き方」を明確にして行動に移していきましょう。
記事の目次
キャリアとは|定義を解説
キャリアは普段からよく耳にする言葉ですが、その定義については「ぼんやりしている」「説明できない」という人も少なくありません。
厚生労働省では、キャリアについて下記のように定義しています。
- 経歴や経験、または発展
- 関連した職務の連鎖
- 時間的持続性や継続性を持った概念
参考:厚生労働省|「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書について
厚生労働省の定義によると、キャリアはひとつの事柄に絞れるものではなく、経験や経歴などが継続的に蓄積されていくものです。
簡潔にまとめると、キャリアとは「仕事の経験や経歴を含めた個人の生き方そのもの」を指していると言えます。
キャリアを考えるうえで、就職や転職、昇進などの「結果」ではなく、プロセス(過程)が非常に重要です。このプロセスのことを「キャリア形成」と呼び、いかにしてキャリア形成を成功させるかが、理想のキャリア実現に向けた鍵になることを覚えておきましょう。
キャリア形成の成功のポイントについては本記事の後半で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、キャリア形成については以下の記事でも深掘りして詳しく紹介しています。キャリア形成についてしっかりと理解したうえで、自らのキャリアを考えていきましょう。
>>関連記事: 「キャリア形成」とは何か|必要とされる背景から具体的な6つのステップまで解説
急激に変化するキャリアの背景
キャリアを取り巻く背景は、ここ数十年の間に大きく変化しています。理想のキャリアを実現するために、まずはキャリアの背景を理解することが大切です。
ここでは、キャリアの背景が急激に変化した理由について3つの観点から紹介していきます。
終身雇用の前提の崩壊
終身雇用の前提の崩壊は、個人がキャリアについての考え方を大きく変えざるを得ない理由の一つです。終身雇用とは、企業が倒産しない限り定年まで雇用される概念のことを指します。
現代では、産業構造の変化や長期にわたるデフレの影響などから経済状況が悪化し、終身雇用を維持できない企業が増えています。経営が苦しくなったことで、正社員のリストラや早期退職者を募集するなど、人件費削減に向けた対策を打つ企業も少なくありません。
2019年には、経団連の中西宏明会長が「正直言って経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです」と、終身雇用の難しさを発言。企業の雇用システム自体の見直しを示唆しました。
終身雇用の前提が崩壊することで、昔のように企業に身を委ねて人生を送ることが困難となるため、自分自身のキャリアと真剣に向き合う必要性が高まっています。
複業(副業)人口の増加
複業(副業)人口の増加も、キャリアの考え方に大きな変化をもたらした要因の一つです。
2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」にて、副業の推進を打ち出し、各企業の副業解禁の流れが一気に加速しました。
国内大手のクラウドソーシング「ランサーズ」の調査によると、2018年の複業フリーランスの経済規模は約8兆円まで膨れ上がっていることもわかっています。複業人口も744万人と、2015年と比べて211万人も増加しています。
複業人口の増加は昔と比べて個人の働き方が多様化している表れでもあり、キャリアにおける選択肢の大きな広がりにつながったと言えます。
転職者の増加
以前と比べ企業で働く従業員の転職意識が高まっており、転職者数は年々増加傾向です。転職を自身のキャリアアップやキャリアチェンジの機会と位置づけている人も多く、キャリアへの考え方に大きな影響を与えています。
総務省が発表した「労働力調査」によれば、転職者数の推移は右肩上がりを続けており、2019年には351万人に到達しています。
続いて、2019年の転職者数をより詳しく見ていきましょう。下記の表は世代別の転職者比率を表したものです。
「15歳~24歳」の転職割合が12%以上と最も高く、「45歳~54歳」では4%を切る状況です。こうした結果は、年齢による転職難易度や家庭状況などの影響も考えられますが、キャリアに対する考え方や知識の差も関係していると推測できます。
株式会社パーソル総合研究所はシニア従業員に対しての調査を実施し、シニア従業員向けの教育・研修の実施状況について下記の結果が出ています。
シニア層の約8割が教育や研修を「実施されていない」「充実していない」と回答。シニア層向けのキャリア教育の機会が整備されていない状況が顕著に表れる結果となっています。
少なからず世代間でのキャリアに対する知識量や意識の差が表面化してきており、シニア層向けのキャリア教育の充実が今後の課題と言えます。
キャリアを考える上で重要な「キャリア自律」の考え方
キャリアを取り巻く背景が大きく変化している現代において、一人ひとりが自分のキャリアについて本気で向き合うことが大切です。そこで重要となるのが「キャリア自律」の考え方です。
キャリア自律とは、自らのキャリアについて主体的に考え、責任を持って継続的にキャリア形成に取り組んでいる「状態」のことを指します。
2020年に株式会社ビズリーチが新型コロナ感染症拡大によって、個人のキャリア観にどのような変化があったのか調査を行いました。
調査結果から、5割以上の人が「キャリア観に変化があった」と回答。そのうち、9割以上の人が「企業に依存せずに自律的なキャリア形成が必要」と答えています。
新型コロナ感染症のような未知の疾病の発現や終身雇用制度の崩壊、人生100年時代の到来などを理由に、昔と比べてキャリアに対する考え方は大きく変わりました。だからこそ、一人ひとりが企業に依存することなく、自らの価値観や意志に従った行動が必要です。
キャリア自律の考え方をしっかりと理解したうえで、自らのキャリアと向き合っていきましょう。
キャリア自律については、下記の記事で詳しく紹介しています。理想の人生を実現するために、ぜひ参考にしてみてください。
>>関連記事: キャリア自律とは|実現に向けた5ステップから企業事例、メリットまで網羅
【世代別】キャリアのロールモデル
キャリアについて考える重要性が理解できたら、具体的にどのようなキャリアを歩んでいけばよいのか確認していきましょう。
ここでは、世代別のキャリアのロールモデルについて詳しく紹介していきます。
20代(新卒・第二新卒)
新卒や第二新卒の20代は、まだキャリアをスタートしたばかりで、キャリアプランも模索状態の方が多いでしょう。入社後に「思っていた仕事と違った」と、早期に離職してしまうケースも多く、長期的なキャリアプランを見据えた行動が求められます。
日本の新卒、第二新卒では、個人のスキル以上にマインドなど企業文化にフィットするかどうかが求められる傾向にあります。言い換えれば、経験がなくても、チャレンジしたいキャリアをつかむチャンスを持ってるとも言えます。
また、20代では、どんな仕事にも求められる課題解決力や対人折衝力、基礎的なPCスキルなどのポータブルスキルをしっかりと身に付け、ビジネスマンとしての基礎を築き上げる世代でもあります。
長期的なキャリアプランを意識してチャレンジしながら、社会人としての基礎をしっかり築く心がけが重要です。
キャリア意識を高めるために、転職サイトに登録し、自分の市場価値を検証してみたり、社内研修やグループカウンセリングなどに参加し、キャリアの土台を築いていく意識も必要です。
20代後半〜30代(壮年層)
20代後半から30代は、社会人としての基礎も築き上げられ、一定程度の経験を積んできた年代です。あわせて、さらなるキャリアアップのために、次なる行動を模索している方も多いでしょう。
20代後半〜30代にかけては、自分のキャリアをしっかりと棚卸しし、どのようなスキル・知識を得たのかを明確にし、今後の方向性を見直していくことが重要です。また、定期的にビジネスのトレンドや最新の技術トレンドなどを吸収し、若年層に負けないインプットを心がけましょう。
これからのさらなるキャリアアップを目指すうえでは、以下の2択の選択肢を検討しておくこともおすすめです。
- レイヤーとして特定のスキルを身につける
- マネージャーとして組織を牽引できる人材になる
マネージャーとして、組織を牽引できる人材になりたい場合、自社内で昇進し、さらに大きな組織を持てないかどうかを検討しましょう。プレイヤーとして、特定のスキルを磨きたい場合には、自社内だけでキャリアアップするのではなく、転職や複業を検討し、社外の経験を積むことも検討しておきましょう。
30代では自己分析とキャリア設計を十分に行い、必要な知識やスキル、資格取得へ向けた自己投資を行うことが大切です。
キャリアの重要性をしっかりと理解できる世代でもあるため、キャリア自律の考え方も頭に入れた状態で、キャリア形成の成功に向けた行動に移していきましょう。
40〜50代(シニア層)
40代〜50代のミドルキャリア世代は、今後のキャリアについて大きく悩んでいることでしょう。終身雇用を前提に働いてきたものの、早期退職を募集する企業も増加を続け、今までにない働き方の多様化の波が押し寄せる今、このまま仕事を続けていていいのか、不安にかられる人が多くなっているからです。
また、1社で働いてきた中で、自社に局所最適化されてしまい、社外での活躍機会を見つけられずに困っている人も多いでしょう。
40代〜50代のミドルキャリア世代のキャリアでは、これまでの経験を振り返り、自分の強みを明確化することが重要です。その上で、自分の強みを発揮でき、ニーズがある分野を見つけ出し、活動機会を見つけていきましょう。
評価されるキャリアの5つの構成要素
キャリアを考えるうえで将来のプランを明確にすることも大切ですが、そのために最も大切なのが正確な「自己分析」です。自己分析を行うためには、これまでの自分のキャリアを振り返り棚卸しを行わなければなりません。
キャリアの棚卸しでは、ビジネスの市場における評価基準を事前に理解し行うことで、より的確な自己分析につながり、キャリア形成の成功に近づきます。
ここでは、評価されるキャリアの5つの構成要素について詳しく紹介していきます。
スキル・経験
スキルや経験は、キャリアを考えるうえで非常に重要な構成要素です。具体例を参考にしながら考えていきましょう。
- 取引先への提案営業を担当し5期連続で予算達成率100%以上を実現。社内での営業成績トップを評価され、営業部長に昇進。
- 経理部門責任者として会社の決算業務に携わり、削減可能な経費の棚卸しを実施。10%以上のコスト削減に成功し、会社全体の経常利益予算達成に貢献。
これまでのキャリアのなかで、どのようなスキルを生かし、どのような経験や実績を積んだのかを言語化することが大切です。
「〇〇のスキルをもっている」だけではなく、そのスキルを「どう生かしたのか」「どのような経験をしたのか」まで掘り下げて考えておきましょう。
経歴
これまでの経歴も評価されるキャリアの構成要素の一つです。
経歴とは、いままでに経験した仕事・身分・地位などのことを指します。前章で紹介した「経験」に加えて、自分の役職や役割を考えていくことが重要です。
勤務していた企業の仕事内容も経歴として扱われるため、転職歴がある場合は勤めていた企業それぞれの仕事内容についても振り返っておく必要があります。
経歴を振り返る上で、どのような目的や信念をもって転職したのかを明確にすることが重要です。ただ単に、転職したのか、何かの意図を持って転職したのかでは、キャリア形成の成功が大きく左右します。
目的や信念がなければ、評価されるキャリアに値しないこともあるので頭に入れておきましょう。
年齢
年齢もキャリアの構成要素に含まれます。
ここでのポイントとして、年齢によってキャリアの良し悪しが決まるわけではないので注意が必要です。例えば、20代だからキャリアの評価が高い、40代だからキャリアの評価が低いということではありません。
20代は現役として働ける期間が長いという強みがありますが、その分専門性や経験の面では40代に劣る可能性が高くなります。一方で、40代はこの先の職業人生は20代と比べ短いですが、これまで培った能力や経験値は十分に評価されるものです。
自分の年齢を踏まえたうえで、どういった点が評価されるキャリアにつながるのかをしっかりと理解しておきましょう。
人間性
評価されるキャリアを築くためには、人間性も重要な要素です。キャリアにおける人間性とは「向上心」や「素直さ」など、仕事への向き合い方や考え方が挙げられます。
どれだけ優れたスキルをもっていても、人間性で相手に不快な印象を与えてしまっては、評価や信頼を得ることが難しくなります。
- 仕事をするうえで、周りの人にサポートしてもらったことや助けられたこと
- 挫折や失敗に対して、どう向き合い克服したか
- 新たなスキルや資格の習得に向けて努力したこと
人間性を磨くためにも定期的に上記のような振り返りを行い、自分のキャリアの評価を高めていきましょう。
トレンド
ビジネスに関わる最新のトレンドを理解しておくこともキャリアにおいて重要です。トレンドを理解することで、トレンドに沿ったスキルや資格の習得を目指せるため、よりキャリアの評価を高めることにつながります。
最新のトレンドを理解するための方法として、ビジネスSNSの活用がおすすめです。代表的なビジネスSNSとして「LinkedIn(リンクトイン)」が挙げられ、ビジネス関連の最新情報を収集できるだけでなく、人脈の拡大や複業・転職にも活用できます。
トレンドを理解し未来を先読みし、時代に適した需要の高いスキル習得を心掛けましょう。
キャリア形成を成功させる7つのポイント
キャリア形成を成功させるためには目的をもった行動が必要となりますが、実際に何からどのように始めればよいかわからない人も少なくありません。
ここでは、キャリア形成を成功させるために必要な7つのポイントについて紹介していきます。手順に沿って一緒にキャリア形成について考えていきましょう。
自己分析をする
キャリア形成を成功させるためには、キャリアプランを作成する必要があります。このキャリアプランをより具体的で明確なものにするために必要となるのが自己分析です。
自己分析はキャリア形成を行ううえで土台となる重要な要素ですので、時間をかけてしっかりと考えることが大切です。
自己分析を行う際は、下記のような要点を押さえて考えていきましょう。
- 自分が感じる強みと弱み
- 他者から見た客観的な強みと弱み
- これまでで一番楽しいと感じた仕事とその理由
- これまでで一番辛いと感じた仕事とその理由
- 自分の好きな仕事と嫌いな仕事
- 仕事を通じて成長したと思える点
- 保有しているスキルや資格
自己分析を行うなかで、自分では結論が出ないことや判断が難しいと感じることがあります。その際は、上司や同僚、部下など第三者の意見を参考にすることで、自分のキャリアをより客観的に振り返れます。
中長期的なキャリアプランを作成する
自己分析を行ったら、続いて中長期的なキャリアプランを作成していきましょう。キャリアプランを作成するうえで重要なポイントは、最終的な目標から逆算して細かく区切りながら考えることです。
最終的な目標 | 現職(大手メーカー・営業部長)の経験を生かして独立起業。新規ブランドの立ち上げを目指す。 |
1年後の目標 | マーケティングの理解をより深めるために、「マーケティングビジネス実務検定」の取得を目指す。 |
3年後の目標 | ・人脈の幅を広げるため、ビジネスSNSを本格的に開始。 ・関連する事業や店舗のリサーチを行い、新規ブランドのコンセプトや取り扱い商品の大枠を固める。 |
5年後の目標 | 経営スキルを高めるため、「中小企業診断士」の資格取得を目指す。 |
キャリアプランは一度決めたからといって、変更できないものではありません。
キャリアプランの進捗状況を定期的に確認し、計画の修正や追加などを行い柔軟にバージョンアップさせていきましょう。
キャリアプランの作成は、キャリア形成を成功させるうえで重要な工程です。こちらの記事でさらに詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
>>関連記事: キャリアプランとは|メリットから必要な背景、作り方まで完全網羅
ライフプランを設計する
キャリア形成の成功のためには、キャリアプランの作成とあわせてライフプランの設計も行う必要があります。ライフプランとは、これからの人生をどのように歩んでいくかを考える「人生設計」のことです。
家や車のローン、子どもの授業料など、人生にはお金が必要となるイベントが多数控えています。ライフプランを明確にしておくことで、お金が必要になるタイミングが把握しやすくなり、キャリアプランを作成するうえでも役立ちます。
ライフプランを設計する際には、下記のような観点から考えていくとスムーズです。
- 家や車のローン支払いがいつまで必要か
- 子どもが成人を迎えるまでにかかる費用はいくら必要か
- 自分が働ける年齢はいつまでか
- 年金や保険、退職金など定年後にもらえる収入はいくらか
キャリアプランだけしっかり作成されていても、ライフプランと噛み合わなければキャリア形成の成功は難しくなります。キャリアプラン作成に苦戦している人は、先にライフプランを設計し、ライフプランを逆算しながら作成していきましょう。
「WILL・CAN・MUST」のフレームワークを理解する
キャリア形成では、将来なりたい自分と現在の自分とを客観的に比較し、不足していることを補いながら理想の自分に近づいていくことが求められます。そこで必要となる考え方が「自己理解」です。
自己理解は、「WILL・CAN・MUST」のフレームワークを理解したうえで進めていきましょう。
「WILL」についてしっかりと考えておくことで、おのずと不足しているスキルや経験などが見えてくるので、「WILL」の部分を明確にしておきましょう。
こちらの記事では、「WILL・CAN・MUST」の重要性やその背景などについてわかりやすく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
>>関連記事: 40代からの「キャリア自律」は複業から|転職エージェントが教えるキャリアシフト術
自身のキャリアを相談する
キャリアについて真剣に向き合うことで、不安な気持ちや悩みを抱えることも少なくありません。ここで大切なポイントとして、自分ひとりで考え込むのではなく「第三者に相談する」という選択肢をもつことです。
キャリア相談にはいくつか方法があり、主に下記の4つのパターンに分けられます。
公的機関 | ・就労支援センターやハローワークなどが該当 ・無料で相談できる点がメリット・年齢や利用回数など利用者に制限が設けられているケースもある |
自社のキャリア相談室 | ・現職でのキャリアアップに不安がある人に適している ・会社によってはキャリア相談室が設置されていない・退職や転職の相談をしにくい |
人材紹介会社のサービス | ・転職も視野に入れた幅広いキャリア相談ができる ・求人紹介や業界情報などの提供に長けている ・人材紹介会社ごとに特徴が異なるため、事前に自分に適しているか確認が必要となる |
会社の上司や自分の両親など | ・実際に必要なスキルや経験など、リアルな情報が得られる ・悩みや不安などを気兼ねなく相談できる ・キャリアに対しての知識や信憑性ではプロに劣る |
キャリアを相談するうえで、どこに相談すれば正解・不正解はないですが、それぞれ特徴が異なる点は頭に入れておきましょう。自分の置かれている状況や今後の方向性なども加味したうえで、相談先を決めるのがおすすめです。
新しいスキルを習得する
自分が設定した目標に向けて、新しいスキルの習得を目指すことも大切です。「WILL・CAN・MUST」で考えた「WILL」の実現に向けて取り組んでいくことで、効果的なスキル習得につながります。
スキルの取得方法は、資格取得に向けたオンライン学習やセミナーの受講などが一般的です。自分に必要なスキルに合わせて検討していきましょう。
ここでの大事なポイントは、資格やスキルの習得がゴールにならないよう注意することです。キャリアにおける目標を達成するために、スキル習得に取り組んでいることを忘れないように心掛けましょう。
常に最新の情報をキャッチアップする
キャリア形成を成功させるうえで、情報収集は欠かせない要素です。社会の動向やビジネスに関わる最新技術などは日々目まぐるしく変化しています。
2021年に転職エージェントサービス会社「株式会社ギークリー」が行った調査結果によると、年収が高い人ほど情報収集を行っていることがわかりました。
調査では、日常的によく見るWebメディアについても質問。年収が高い人は、最新の業界情報を提供する「ITmedia」や「TechCrunchJapan」などのWebメディアの利用割合が、他の年収層より高い結果となっています。
一概に年収が高いからといって、キャリア形成に成功しているという結論付けはできません。ただし、収集した情報を仕事に生かして、一定の成果をあげている人の割合が高いことは調査結果から推測できます。
まとめ
キャリアとは、「仕事の経験や経歴を含めた個人の生き方そのもの」を指した言葉です。今後豊かな人生をおくるためには、一人ひとりがキャリア自律の考え方を理解しキャリア形成を成功させるための行動が大切です。
キャリア形成を成功させるためには国や企業の制度に頼るのではなく、まずは自分自身が主体的に行動する意識をもちましょう。そのうえで、自己分析を行いキャリアにおける目標を設定し、実現に向けて行動することが重要です。
行動する過程においては決して楽しいことばかりではなく、思い通りにいかずに不安や悩みを抱えることも少なくありません。しかし、諦めずに自分が決めた目標に向かって行動し続けることで、必ず道は拓けます。
自分を信じて行動し、理想の人生を叶えましょう。