• 外資系企業に転職したいけれど40代では遅くないか
  • 40代の転職でも外資系企業なら高待遇を期待できるだろうか
  • 外資系企業に転職するためにはどのようなスキルが必要なのだろう

次のキャリアを見据えはじめた40代、外資系企業への転職を検討している人もいるのではないでしょうか。

40代で外資系企業を目指して転職活動をするのであれば、特性やメリット・注意点を理解し、計画的にステップを踏んでいく必要があります。

この記事では、40代の外資系企業転職をテーマに網羅的に解説していきます。

この記事の監修:勝田健氏
スタートアップ企業に特化した転職エージェントに従事。大手VCと連携し、累計約100名のCxOポジションに紹介実績あり。転職エージェント歴22年。スタートアップ業界の豊富な人脈(VC・起業家・CxO)と知見が強み。個人の「WILL」をベースとしたキャリア支援実績は累計2000名以上。スタートアップ企業の採用支援経験を活かし、自らも複業(結婚相談所・採用コンサルティング・新規事業起ち上げ支援)を実践。幅広い業界・サービスのビジネスモデルを熟知。

記事の目次

40代の現状

40代の転職市場を把握するために、ここではデータをもとに以下について解説します。

  • 40代の転職の現状
  • 転職者数
  • 転職活動期間
  • 幸福度
  • 年収

転職活動をスタートする前に、40代が置かれている状況を正しく理解しておきましょう。

40代の転職の現状

40代の転職では、現状を踏まえると下記のような特徴があります。

  • 転職入職者が少ないことから、転職の成功率は高くないと推定される
  • 年齢制限が設定されている場合もあり、応募できる求人がさらに少なくなる
  • 求人は少なくても転職希望者が増えているため、競争率が高くなる
  • 管理職の求人が多くなり、高いスキルやマネジメント経験が求められる
  • 転職活動期間が長期化しやすく、精神的な疲労がたまりやすくなる
  • 未経験分野への転職では待遇が下がりやすく、年下が上司になる可能性がある

40代の転職はハードルが高く、簡単ではないと言えるでしょう。

転職者数

転職入職率から40代の転職者数の状況を見てみましょう。

入職率とは、「全労働者に対する新たに就業した労働者の割合」(Active and Company 入職率 より)で、転職者の動向を大まかに読み取れます。

参考:令和3年上半期雇用動向調査「転職入職者の状況

厚生労働省の令和3年上半期雇用動向調査によると、転職入職率の40代平均は男性3.0%、女性4.8%となっており、厳しい状況がうかがえます。

男女とも転職入職者は20代後半から下降し、40代では大きく下落している状況です。

40代は、20代や30代よりも転職した人の割合が低く、簡単に新しい職が得られないことを意味しています。

転職活動期間

40代の転職活動期間について、現状を把握しておきましょう。

エン・ジャパン株式会社が運営する「ミドルの転職」のユーザー554名におけるアンケート結果によると、40代では約半数の人が3ヶ月ほどで転職活動を終えています。

しかし、40代になると、転職活動に半年程度かかる人の割合が30代よりも10%以上高くなっていることから、長期化へシフトしているのが見て取れます。

40代では、3ヶ月ほどで転職を決めている人が約半数なのと同様に、残りの半数は6ヶ月以上かかっているため、活動期間は長くなる可能性が高いと言えるでしょう。

幸福度

第一生命経済研究所による「幸福度調査」をもとに、40代の幸福度について見ていきます。

参考:第一生命経済研究所「幸福度調査

調査では、40代男性の幸福度がどの年代よりも低いという結果でした。

40代になると家庭や健康の問題だけでなく、キャリアに対する悩みも増え、とくに男性はさまざまな精神的・肉体的なストレスが原因で幸福度が低くなると考えられます。

しかし、男性は50代以降の幸福度は上昇しており、40代が人生の谷になりやすいと言えるでしょう。

反対に、女性は30代から50代は横ばいで、60代にピークを迎えるものの、人生を通して比較的安定した幸福感を保っていると考えられます。

40代は、幸福度に対する男女差が大きい年代と言えるでしょう。

年収

40代の平均年収を把握しておくことも大切です。

参考:令和2年民間給与実態統計調査「年齢階層別の平均給与」

国税庁の令和2年民間給与実態統計調査によると、1年間の平均給与は40代男性で596万円、女性319万円、男女平均484万円となっています。

男性は50代後半まで年齢とともに平均給与も上昇していますが、女性は20代後半から50代後半まで大きな差がありませんでした。

40代男性はまだまだ年収アップを目指せる可能性があり、転職によって高待遇を得ることへの期待も高まるでしょう。

日系企業と外資系企業の転職の違い

日系企業と外資系企業の転職の違い

外資系企業への転職を希望する際には、日系企業との違いを把握しておくことが大切です。

ここでは、日系企業と外資系企業の転職の違いとして、下記について解説していきます。

  • 雇用制度
  • 評価基準
  • 働き方

外資系企業の特徴を把握し、転職活動に役立てましょう。

外資系企業は終身雇用制度がなく契約関係

日系企業には、長らく取り入れられてきた終身雇用制度があります。

近年、終身雇用は崩壊しつつあるものの、労働者は定年まで企業に貢献し、企業は雇用を守るという考え方は広く浸透していると言ってよいでしょう。

一方、外資系企業には終身雇用という考え方そのものがなく、転職をくり返してキャリアアップを図るのが一般的です。

外資系企業は日本に所在していても、終身雇用のような日本的な制度を取り入れておらず、海外の文化や風習で成り立っているのです。

そのため、外資系企業は長期的な雇用を前提とせず、個人の能力や貢献度を担保とした契約関係となります。

外資系企業は徹底的な成果主義

日系企業では、年齢や勤続年数に沿って給与や役職が上がる年功序列が浸透していますが、外資系企業にはその概念がありません。

外資系企業では成果主義が徹底されており、与えられた業務で期待値以上の結果を出す、企業への貢献度が見える実績を残すなどできれば、年齢を問わず昇給や昇格が実現します。

反対に、期待どおりの成果を上げられなかった場合、マイナスの評価が減給や降格という形でわかりやすく反映されるのが外資系企業です。

転職によって現職よりも年収や役職が上がったとしても、入社後の活躍次第で変動する可能性が高く、日系企業と比べると安定を感じにくいかもしれません。

外資系企業は個人を重視

日系企業では協調性が求められ、チームが一体となって目標を達成しようという傾向があるようですが、外資系企業は個人単位で業務目標が明確に設定されています。

個人の成果が評価される外資系企業では、職場の雰囲気に合わせる必要がなく、自分の責任において業務を進行管理できます。

外資系企業では社員の役割が明確で、どこまでが自分の業務なのかがハッキリ線引きされているため、裁量がある分結果に対する責任も生じるのです。

個人が重視される外資系企業では、採用においても自己管理能力や推進力が問われるでしょう。

外資系企業が40代に求めるスキル・経験

個人の結果が重視される外資系企業で40代が活躍するためには、即戦力となる能力が必須になります。

実際、どのようなスキル・経験が求められるのでしょうか。

ここでは、外資系企業が40代に求めるスキルと経験について解説します。

即戦力となる特化した知識、スキル

外資系企業や日系企業を問わず、40代の転職者は入社後すぐ活躍し、早い段階で成果を上げられるような即戦力になる必要があります。

マルチに業務をこなせるジェネラリスト志向が強い日系企業に対し、外資系企業では専門分野への知識や理解の深いスペシャリストが求められるのです。

外資系企業の求人表には割り当てられるポジションや業務が細かく記載されており、選考段階において候補者の知識やスキルが合致するかどうかが評価につながります。

外資系企業では人事異動で職種を変更されることがほとんどないため、経験を積み上げ、スキルを磨き、その道のスペシャリストとして専門性を高める必要があるのです。

グローバルな視野

40代が外資系企業で活躍するには、グローバルな視野を持っていることが必要になります。

外資系企業では上司やチームメイトが日本人だけとは限らず、海外のメンバーと連絡を取り合う機会も多いでしょう。

さまざまな国の人と円滑にコミュニケーションしなければならない環境では、日本・海外を意識することなく、相手の文化や習慣を尊重しながら物事を進めなければなりません。

外資系企業は世界的な規模で経営されていることを理解し、日本的なやり方にこだわらず、グローバルな視野をもつことが大切なのです。

マネジメント能力

40代で外資系企業へ転職する場合、マネージャーやそれ以上の管理職として迎え入れられるケースが多く、マネジメント能力も期待されます。

外資系企業への転職を目指す40代には、マネジメント経験が求められるでしょう。

チームや部下をまとめて目標を達成しなければならない管理職のポジションには、マネジメント能力が欠かせないスキルになります。

管理職でなかったとしても、自分がリーダーとしてプロジェクトチームを率いた実績や、後輩の育成などもマネジメント経験に含まれます。

直接的な管理職経験だけでなく、メンバーをまとめた経験があればマネジメント能力としてアピールできるでしょう。

語学力

40代で外資系企業への転職を希望する場合、ビジネスレベルの語学力は必須と言っても過言ではありません。

管理職のポジションにつく可能性のある40代では、上層部や本国の担当者とのコミュニケーションが必要になります。

日常会話だけでなく、業務に関する専門的な内容でも不都合のないコミュニケーションが求められるため、ビジネスレベル以上の語学力が理想です。

下記の表によると、TOEICで860点以上が「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる」レベルになっています。

参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」

外資系企業を目指す40代は、ビジネスレベルの語学力としてTOEICで860点以上を目指しましょう。

コミュニケーション能力

外資系企業では、日本人だけでなく、さまざまな国籍や人種のメンバーが在籍しています。

異なるバックグラウンドをもつメンバーと良好な関係を築くためには、相手を理解し、尊重できるような高いコミュニケーション能力が求められます。

語学力があっても、自分の価値観を一方的に押し付け、お互いを理解しようという姿勢がなければ、コミュニケーション能力が高いとは言えません。

さまざまな国籍や人種と接する機会が多い外資系企業では、多様性への順応も欠かせないでしょう。

近年はダイバーシティへの意識が高まっており、文化や価値観の違いなどを平等に受け入れようという考え方が浸透しつつあります。

相手がどのような立場でも円滑に物事を進められるように、外資系企業ではコミュニケーション能力が必須になるのです。

外資系企業のメリット

外資系企業のメリット

転職活動をスタートする前に外資系企業のメリットを把握して、40代で転職するイメージをつかみましょう。

ここでは、休日・評価基準・給与水準について、外資系企業のメリットを解説していきます。

仕事と休日のオンオフがはっきりしている

外資系企業では、有給休暇取得は労働者の権利として強く認識されており、消化率が高い傾向にあります。

ロバート・ウォルターズ・ジャパンの調査結果によると、外資系企業では全体の25%が年15日以上の有給休暇を消化していることがわかります。

参考:ロバート・ウォルターズ 外資系・日系グローバル企業で働く日本人会社員の「休み方」調査

また同じ調査結果では、有給休暇を取得してよかった点として下記が挙げられていました。

  • 気分転換
  • リフレッシュ
  • 心と頭をリセット
  • オン・オフを切り替え
  • 職場から離れた時間をもつ
  • 仕事に意欲的に取り組める

外資系企業では仕事と休日のオンオフがはっきりしているため、それぞれの相乗効果によって生産性が上がり、充実した生活を送れるでしょう。

実力が評価されやすい

外資系企業では成果主義が浸透しており、自分の出した結果を実力として評価されやすい傾向にあります。

年齢や勤続年数に関係なく評価されるため、40代でも目標を達成し、期待以上の働きができれば、成果に見合った昇給や昇進を期待できます。

次のような特徴に当てはまる人なら、実力が評価されやすい外資系企業は働きやすい環境と言えるでしょう。

  • 周囲との競争がモチベーションになる人
  • 結果を重視して何事も恐れず行動できる人
  • チャレンジ精神旺盛な人

給与の水準が高い

外資系企業は、日系企業のように年功序列による給与制度がありません。

目標に達するまでのプロセスよりも、自分が出した結果が重視される成果主義のため、日系企業に比べて評価がシビアな分、給与水準は高くなる傾向があります。

成果によって実力を公平に評価されるので、給与として見返りを得られることはモチベーションにも繋がります。

自分の評価が反映された給与額は納得しやすく、満足度を感じられるのも外資系企業のメリットと言えるでしょう。

40代で外資系企業に転職する注意点

40代が外資系企業を目指して転職する場合、事前に把握しておくべき内容があります。

ここでは、40代で外資系企業に転職する際の注意点を3つ解説していきます。

突然の解雇の可能性

外資系企業では、企業側の都合で突然の解雇を言い渡されるケースが珍しくありません。

日本に所在する外資系企業は日本の法令が適用されているため、十分な理由なく一方的に社員を解雇できない制度になっています。

いきなり不当解雇されることはないものの、退職推奨という形で実質的な解雇となる可能性があります。

退職推奨は、業績悪化に伴う人員削減、組織再編成による所属部門やポジションの廃止、長期間結果を出せていない場合に行われることが多いようです。

ひとつの企業で長く安定して働きたい人にとっては、注意しておくべき点になります。

不安定な収入

外資系企業での収入は、成果主義による実力評価が取り入れられています。

入社時に提示された金額をもらい続ける保証や、長く在籍していれば自動的に増額されるという制度はありません。

与えられた仕事で結果を出せなければ減給になる可能性もあるため、つねに安定した収入を得られるとは限らず、不安定になります。

安定した収入を保つためには、結果と向き合うプレッシャーに耐え続ける必要があります。

さらなる転職を視野に入れる必要がある

外資系企業では、転職を繰り返してキャリアアップしていくのがスタンダードです。

日系企業のような終身雇用の概念もないため、外資系企業に入社しても、そこで定年まで長く働く考えを持っている人は少ないでしょう。

外資系企業への転職は自分のキャリアプランの1ステップととらえ、5年後・10年後まで見据えておくのが得策です。

次のステップアップに必要なことがわかれば、入社した企業で習得しておくべきスキルや経験が明確になり、モチベーションにつながります。

先を見定めておくことで、万が一の突然の解雇にも対応しやすくなるでしょう。

外資系企業のおすすめ業界

外資系企業のおすすめ業界

外資系企業に限らず、業界によって働きやすさや待遇面、カルチャーなど特徴があります。

ここでは、40代が外資系企業への転職を目指す際に、おすすめの業界をご紹介します。

IT関連企業

IT分野は国内外問わず、今後も成長が見込まれ、人材需要の伸びも期待できる業界です。

有名な外資系IT関連企業では、

  • Amazon
  • Google
  • Microsoft
  • IBM

などがあります。

​​外資系IT関連企業の特徴は、「年収に対しインセンティブの占める割合が高い」ことです。

成果主義の徹底により、結果を出して企業への貢献が評価された分だけインセンティブがもらえるため、自分の頑張り次第で収入を上げられる可能性があります。

頑張った分の見返りが大きい外資系IT関連企業は、目標達成をモチベーションにできる人におすすめです。

製薬メーカー

外資系製薬メーカーは、他の外資系企業に比べて福利厚生が充実しており、ワークライフバランスが取りやすいと言われています。

外資系企業では、退職金制度や住宅手当などがなく、日系企業ほど手厚い福利厚生が整っていないのが一般的です。

外資系企業は年収が高めに設定されている分、福利厚生に値する諸手当は給与に含まれていると考えられます。

そのような中、外資系製薬メーカーでは、退職金制度や住宅補助を取り入れている企業があります。

また、多くの外資系製薬メーカーは、在宅勤務やフレックスタイム制を導入しているため、ワークライフバランスを保ちやすい環境です。

有名な外資系製薬メーカーには、下記が挙げられます。

  • ファイザー
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • アストラゼネカ

福利厚生やワークライフバランスを転職の条件に入れる場合、外資系の中でも製薬メーカーを検討するのがおすすめです。

コンサルティングファーム

コンサルティングファームは、クライアントが抱える問題に対する解決策を提案し、企画立案や分析業務などによってビジネスをサポートする会社です。

外資系コンサルティングファームは、事業規模の大きさが特徴といえます。

  • マッキンゼー・アンド・カンパニー
  • ボストンコンサルティング
  • アクセンチュア

などは、世界中に拠点をもつ有名大手コンサルティングファームです。

大手のコンサルティングファームが抱えるクライアントは、世界的な有名企業や国家組織が多く、国境を超えたグローバルなプロジェクトに関われる魅力があります。

有名な日系コンサルティングファームもありますが、国際的でハイレベルな経験を積みたいのであれば、外資系コンサルティングファームがおすすめです。

投資銀行

外資系投資銀行は、各部門ごとにメンバーの担当業務が明確に分かれているのが特徴です。

そのため、配属されたポジションによって必要となるスキルが異なり、より専門的で深い知識が必要になります。

外資系投資銀行では、

  • ゴールドマン・サックス
  • ​​モルガン・スタンレー
  • J.P.モルガン

などが有名です。

外資系投資銀行は、グローバル規模の金融マーケットに携わるため、世界でも通用する高いスキルや知識を身につけられるでしょう。

40代で外資系企業に転職する5つのステップ

40代で外資系企業へ転職するためには、事前にポイントを押さえて準備し、計画的に進めることが大切です。

ここでは、40代で外資系企業に転職する5つのステップを紹介していきます。

いままでに蓄積した経験やスキルを棚卸しする

外資系企業への応募に必要なレジュメ(英文の職務経歴書)には、経歴を時系列に述べるのではなく、いままでの実績・スキル・強みをわかりやすい形で主張する必要があります。

いままでに蓄積した経験やスキルを棚卸しして、自分のアピールポイントを明確にしておきましょう。

棚卸しで洗い出しておく項目は下記です。

  • 経験してきたこと
  • 問題解決したこと
  • 将来やりたいこと
  • 仕事に取り組む姿勢
  • 守りたい価値観

企業のニーズに合ったスキルや経験を強調できるように、自分を客観的に見つめ、アピールポイントをまとめておきましょう。

さらなる転職を前提に、転職後のキャリアプランを描く

外資系企業では、キャリアアップのために転職を繰り返すのが一般的です。

外資系企業の場合、入社後は定年まで勤め上げるという意識がほとんどありません。

在籍している企業で自分のキャリアに必要な経験やスキルを得たら、さらなるステップアップのために次へ転職する、という考えが浸透しています。

外資系企業への転職はキャリアアップの手段と考え、5年後・10年後という中長期的なスパンで自分のキャリアプランを描いておくとよいでしょう。

グローバルな市場動向をチェックする

40代が外資系企業へ転職するためには、グローバルな市場動向をチェックしておく必要があります。

外資系企業の日本オフィスの動きだけでなく、本国や主要都市の支社の動向も押さえ、世界的な状況を把握するようにしましょう。

現在ではインターネットの普及で、簡単に世界の情報を得られるようになりました。

世界的規模の外資系企業で活躍するためには、世界の市場動向も把握し、グローバルな視野でビジネスを考えることが大切なのです。

転職エージェントを活用する

40代で外資系企業へ転職するのであれば、外資系を得意とする転職エージェントの利用がおすすめです。

外資系に強い転職エージェントは、外資系企業の特質をよく理解しているため、転職を成功させるための適切なサポートを受けられます。

例えば、外資系企業への応募に必須のレジュメでは書き方のアドバイスや添削、日本語とは手法が異なる英語面接の対策、年収交渉などさまざまなサポートがあります。

40代で外資系企業にはじめて挑戦する人でも、転職エージェントを活用すれば転職活動をスムーズに進められるでしょう。

スキルや経験をもとに即戦力となることをアピールする

外資系企業に限らず、40代での転職活動では、即戦力になれるというアピールが重要になります。

応募書類では、経歴を羅列するだけでなく数字も含めた実績を記入し、面接ではスキルや経験を次へどのように活かせるかを具体的に伝えましょう。

即戦力をアピールするためには、応募先の企業研究が欠かせません。

企業が求める人物像だけでなく、募集背景やIR情報などで経営状況も把握し、自分のスキルや経験をもとに即戦力になれることをアピールしましょう。

40代の外資系企業への転職向き おすすめ転職エージェント

40代の外資系企業への転職向き おすすめ転職エージェント

外資系企業への転職を目指すのであれば、外資系への知識や理解が深い転職エージェントを利用するのがおすすめです。

ここでは、40代の外資系企業への転職におすすめの転職エージェントを紹介します。

エンワールドジャパン

エンワールドジャパンは、ミドルクラス以上に特化し、多国籍企業とグローバル人材をつなぐ支援に力を入れた転職エージェントです。

エンワールドジャパンの転職サポートは、1人の利用者に対して複数のキャリアアドバイザーがチーム体制でついてくれるのが特徴です。

転職を成功させたエンワールドジャパン利用者の満足度は約97%(公式HPより)と高い評価になっており、安心して利用できます。

求人数が豊富で、さまざまな業種業界を網羅しているので、転職活動の幅を広げたい人におすすめの転職エージェントです。

ロバート・ウォルターズ・ジャパン

ロバート・ウォルターズ・ジャパンは、外資系・日系グローバル企業に特化した外資系の転職エージェントです。

ロバート・ウォルターズ・ジャパンのキャリアアドバイザーのほとんどがバイリンガルなため、応募先の外資系企業とのやり取りや年収交渉なども安心して任せられます。

また、バイリンガルのキャリアアドバイザーによるレジュメ添削や英語面接対策のサポートもあり、外資系企業を目指す利用者に手厚いサービスを施してくれるのも特徴です。

語学力を活かして外資系・日系グローバル企業を目指す人は登録しておきたい転職エージェントです。

ヘイズ・ジャパン

ヘイズ・ジャパンは、専門分野に特化し、国内・外資系企業へのハイキャリア転職をサポートする外資系転職エージェントです。

IT・医療・製造を中心に15種以上の専門分野を取り扱い、50年以上のノウハウで利用者一人ひとりの目的に合わせた転職サポートを提供しています。

キャリアアドバイザーが利用者の希望条件を丁寧にヒアリングしてくれるので、的確な求人紹介やアドバイスが得られるのが特徴です。

また、企業との交渉力にも定評があり、年収交渉においては現職より1.4倍アップ(公式HPより)となる可能性もあります。

IT・医療・製造の分野でハイキャリア転職を目指したい人には、利用しやすい転職エージェントといえるでしょう。

マイケル・ペイジ

マイケル・ペイジは、外資系・日系グローバル企業の求人を多く保有する大手外資系の転職エージェントです。

2001年に東京オフィスがスタートして以来、1,400件以上の外資系企業へ採用を支援した実績があり、信頼できる転職エージェントといえるでしょう。

マイケル・ペイジは専門的に業界や職種を網羅するため、それぞれにチームが分かれています。

求人ごとに異なるキャリアアドバイザーとやり取りする必要がありますが、担当分野の知識が豊富なので、適切なアドバイスを受けながら転職活動を進められます。

希望する業界や職種に精通したキャリアアドバイザーからサポートを受けたい人は、マイケル・ペイジの利用がおすすめです。

RGFエグゼクティブサーチジャパン

RGFエグゼクティブサーチジャパンは、東京・大阪を中心にバイリンガルなエグゼクティブに特化した転職エージェントです。

大手人材サービス会社リクルートグループの傘下企業として、誠実さ・高い質・信頼を掲げ、転職サポートを提供しています。

RGFエグゼクティブサーチジャパンは、キャリアアドバイザーが利用者に寄り添って長期的な視点で今後のキャリアを一緒に考えてくれます。

また、クライアント企業との信頼が構築されているため、紹介先の文化や社風も考慮して利用者とマッチングしてくれるので入社後のミスマッチを予防できて安心です。

エグゼクティブクラスを目指し、手厚い転職サポートを目指す人には利用価値が高い転職エージェントと言えます。

RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパン

RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンは、外資系・日系グローバル企業への転職サポートが強みの転職エージェントです。

日本最大級の人材サービス会社であるリクルートグループにおけるグローバル人材紹介部門が、RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンです。

取り扱う求人は外資系・日系グローバル企業が中心で、幅広い業種や職種の求人を保有しています。

RGFプロフェッショナルリクルートメントジャパンは、キャリアアドバイザーが企業と求職者の両方を担当して理解しているため、ミスマッチを起こしにくい特徴があります。

外資系・日系グローバル企業への転職を希望する人にはおすすめの転職エージェントです。

40代で外資系企業に転職するうえで重要な「キャリア自律」の考え方

40代で外資系企業に転職する際には、キャリア自律についても考えておきましょう。

外資系企業においては、そこで働くこと自体がキャリア自律につながるという考え方があります。

外資系企業では、個人の業務が明確に役割分担されており、成果主義による透明性のある評価が直接的に収入に結びついています。

個人の実力によって昇進や昇給が可能になるため、社内での自分の立ち位置を理解し、キャリアプランを意識しながら主体的に取り組む姿勢が求められるのです。

また、外資系企業では本国の決定で組織が再編成されたり、人員が削減されるなど、環境が急変する可能性があります。

安定感のある日系企業と違い、外資系企業は不安定でリスクが大きいため、いかなる状況の変化にも対応できるように主体的なキャリア形成が必要になります。

40代で外資系企業に転職する場合は、自分でキャリアを切り開く意識をもつことが重要です。

参考:昭和女子大学現代ビジネス研究所 キャリア自律に関する一考察

おわりに

40代での外資系企業への転職は、日系企業との違いやメリット・注意点を理解し、計画的にステップを踏んでいくことで成功の可能性を高められます。

40代は転職そのものが厳しい状況ですが、年齢よりも実力が評価される外資系企業はいままでのスキルや経験を糧にチャレンジしやすいといえるでしょう。

さらに、外資系企業に強い転職エージェントを活用することで、効率よく転職活動を進められるようになります。

外資系企業は年収や雇用が安定しないというリスクもあるので、転職はひとつのステップととらえ、中長期的なキャリアプランを描いておくことが大切です。